殺人を犯し、カトリック系の救護院に逃げ戻った朧。性と暴力の衝動のなか、朧は“神”を考え続ける。『ゲルマニウムの夜』の傑作続篇
殺人の咎(とが)を逃れるため、修道院兼教護院に身を寄せている青年・朧(ろう)。暴力と性の衝動の中で、自分の倫理を構築しようとする朧は、ある日施設を辞めた元修道士の赤羽をひそかに訪ねる。朧の傍らには妊娠したシスターの姿が……。芥川賞を受賞した「ゲルマニウムの夜」の続編、「王国記」シリーズ第二弾の待望の文庫化。解説・小川国夫
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