久留米生まれの逸子はダンスホールの華だが、結婚を機に運命が暗転。ロングセラー『ファザーファッカー』を母視点で綴る痛切な小説。
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昭和二十年八月、久留米市。市田悦子は一家で玉音放送を聞きますが、父親は頭を畳にこすりつけ、以後、彼女が結婚のため家を出る時までそのままだった、という幻想的な描写がこの小説の前半にあります。後に逸子の情夫となり、娘・静子に性的虐待を繰り返す男は、幼少時を大連で過ごし、頭の中にはロシア兵の流れ弾が入ったままです。内田さんがご自身の凄惨な体験を小説化した『ファザーファッカー』を、実母の視点でとらえなおしたこの小説、実は、敗戦が男たちを深く傷つけていたことが物語の端緒にあった、とも読め、まぎれもない「文学」が立ち上がっています。
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