あなたが、この世でもっとも恐れるものは――ホラー作家・梨 最新小説「恐怖症店」
ウェブ怪談が生んだ 現代ホラーの申し子 《梨》が
〈あなた〉に捧げる (悪)夢のような 物語「恐怖症店」。
さあ、ご一緒に。この先の〈あなた〉へ。
「ああ、欲しい。
それさえあれば、もっと不自由に
生きていけるのに!」
◎あらすじ
ある港街で、女が小さな露店を開いている。
女は、その集落に於いては珍しい黒色の洋袴を履き、寂れた裏通りの一角を陣取るように敷いた茣蓙の上に坐っていた。夕間暮れに、そこだけが影のように黒い。
道を行き交う人々は誰も、その黒い女に目を向けなかった。まるで、その姿が全く見えていないかのように。
ふいに足を止めたひとりの少女が言う。「あの… あなたは――何、なのですか?」
女が営むのは「恐怖症店」。
あなたに運があればめぐり逢い、与えられるでしょう。あなただけのフォビアを。
*2024年~25年、東京・名古屋で約10万人を集めた「行方不明展」の制作陣「梨×闇×テレビ東京・大森時生」が再びタッグを組んでお届けする展覧会「恐怖心展」。本作はその〈episode 0〉にあたる物語です。
[恐怖心展:2025年7/18~8/31、BEAMギャラリー(渋谷)にて開催。
主催:闇、テレビ東京、ローソンエンタテインメント]
*本書は電子オリジナルです。表紙デザイン・梨
「恐怖症店」を収録したアンソロジー『令和最恐ホラーセレクション クラガリ』(背筋、澤村伊智、梨、コウイチ、はやせやすひろ×クダマツヒロシ、栗原ちひろ著)も、2025年8月5日に文春文庫より刊行されます。
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