清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実 鈴木忠平

1,430 (税込)
発売日2016年12月15日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) キヨハラカズヒロヘノコクハク コウシエンジュウサンホンルイダノシンジツ
ページ数 192ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2016年12月15日
ISBN 978-4-16-390578-5
Cコード 0095
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清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実 鈴木忠平

1,430 (税込)
発売日2016年12月15日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) キヨハラカズヒロヘノコクハク コウシエンジュウサンホンルイダノシンジツ
ページ数 192ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2016年12月15日
ISBN 978-4-16-390578-5
Cコード 0095

清原和博に打たれた男たちの物語

PL学園時代の清原和博が甲子園で放った通算13本塁打は、今後破られることがないであろう不滅の記録だろう。この13本は、ただの記録として残っているわけではない。甲子園の怪物に出会い、打たれた球児たちは、あの瞬間の”記憶”とともに、その後の歳月を歩んできた――。
今年6月、清原和博は覚せい剤取締り法違反で有罪が確定した。甲子園歴史館からは清原和博の痕跡が消え、踏み入れてはいけない領域に手を染めてしまったヒーローの名前は世間の表舞台から消えていった。そんな中、甲子園で13本塁打を浴びたライバル全員が、30年以上の時を経て、あえて今、静かに口を開いた。これは、18歳の清原と49歳の清原への、打たれた者たちからの”30年越しの告白”である。13本のホームランが生んだ真実が、ここに蘇る。

【甲子園の怪物に敗れた男たちの”30年越しの告白”】

「あの決勝戦までフォークが落ちなかったことはなかった。
今、思えば、打たれる運命だったとしか思えない」
(横浜商 投手 三浦将明)

「ケタが違いましたよね。打球の速さも、飛距離も。
あれだけのものを見せられたら……」
(砂川北 投手 辰橋英男)

「ピッチャーライナーだと思ったんですよ。でも、その打球が
バックスクリーンを直撃しえいた。後にも先にも、あんなの初めてです」
(京都西 投手 真鍋知尚)

「甲子園にいい打者が出てくるたびに見にいきました。
でも、清原以上の打者はいなかった。最初は打たれたことの
恥ずかしさもあった。でも、今は私の人生の中の大事なものです」
(京都西 投手 関貴博)

「錯覚なのかもわからないのですが、打った瞬間、バットの上にボールが
乗っている感じがしたんです。すごく、ゆっくりというか。
そういう感覚になったのは初めてでした」
(享栄 投手 稲葉太)

「右中間にホームランを打つ姿を見ると
『これが清原だよな』って思えました。それがうれしかった」
(享栄 投手 村田忍)

「なんでですかね。打たれた場面なのに、清原のホームランだけは見たいと思った
むしろ、一番見たくなかったのは歩かせたシーンなんです」
(浜松商 投手 浜崎淳)

「あいつ、笑っていたんですよ。『あそこまで飛ばすんか?』って
言っているようでした。あの顔を見て、あいつも悔いはないということがわかりました。相手が清原で、すべてをぶつけることができましたから」
(高知商 捕手 岡村英人)

「甲子園で清原に会っていなかったら、高校を卒業して野球を辞めていました。
事故の後も野球を続けていなかったと思います。ホント、感謝しとるんです」
(甲西 投手 金岡康宏)

「清原と対戦できたというのは、僕のような投手にとって宝なんですよ
頭の先からつま先まで震える体験というのは、人生であの時だけですから」
(宇部商 投手 古谷友宏)

「あの決勝は一生、引きずっていく。悔いが消えることはないです。
振り返ると、僕はずっと清原を見てきたんだなあ、と思います。
30年経っても、そういう気持ちにさせてくれるのは、あいつしかいない」
(宇部商 投手 田上昌徳)

目次

1 空白の一球
1983年夏 決勝 横浜商0-3PL学園

2 封印された記憶
1984年春 1回戦 砂川北7-18PL学園

3 心の傷
1984年春 2回戦 京都西1-10PL学園

4 怪物に挑んだ絆
1984年夏 1回戦 PL学園14-1享栄

5 痛みのないホームラン
1985年春 1回戦 浜松商1-11PL学園

6 最後のバッテリー
1985年夏 準々決勝 高知商3-6PL学園

7 離さなかった白球
1985年夏 準決勝 甲西2-15PL学園

8 伝説の裏でわかれた明暗
1985年夏 決勝 宇部商3-4PL学園

担当編集者より

PL学園時代の清原和博が甲子園で放った通算13本塁打は、今後破られることがないであろう不滅の記録と言えるでしょう。この13本は、ただの記録として残っているわけではありません。甲子園の怪物に出会い、打たれた者たちは、あの瞬間の”記憶”とともに、その後の歳月を歩んできました。
今年6月、清原和博は覚せい剤取締り法違反で有罪が確定しました。甲子園歴史館からは清原和博の痕跡が消え、踏み入れてはいけない領域に手を染めてしまったヒーローの名前は世間の表舞台から消えていきました。そんな中、甲子園で13本塁打を浴びたライバル全員が、30年以上の時を経て、あえて今、静かに口を開きました。これは、18歳の清原と49歳の清原へのメッセージであり、敗れた11人の男たちの”30年越しの告白”です。
カバーに掲載した金属バットは、1985年夏、決勝で2本のホームランを放ち甲子園の怪物を「伝説」にした現物です。13本のホームランが生んだ真実が、ここに蘇ります。

著者

鈴木 忠平

1977年、千葉県生まれ。愛知県立熱田高校から名古屋外国語大学を卒業後、日刊スポーツ新聞社で中日、阪神などプロ野球担当記者を16年間経験して2016年に退社。2019年までNumber編集部に所属したのち、フリーのノンフィクション作家として活動する。2021年に刊行した『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』でミズノスポーツライター賞最優秀賞、大宅壮一ノンフィクション賞、講談社 本田靖春ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞を受賞した。その他の著書に『虚空の人 清原和博を巡る旅』『アンビシャス 北海道にボールパークを創った男たち』などがある。

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