単行本

中野京子と読み解く

クリムトと黄昏のハプスブルク

2,090 (税込)
発売日2024年06月07日
ジャンル随筆・エッセイ
商品情報
書名(カナ) ナカノキョウコトヨミトク クリムトトタソガレノハプスブルク
ページ数 224ページ
判型・造本・装丁 四六判 軽装 並製カバー装
初版奥付日 2024年06月10日
ISBN 978-4-16-391860-0
Cコード 0095

絢爛な中に漂う死の気配。歴史と名画がスリリングに交錯する!

大王朝が沈みゆく時、人々は美とエロスと死の気配に溺れた――。

19世紀末のウィーンは、黄昏時の美しさに輝いていた。勤勉な皇帝フランツ・ヨーゼフと美貌の皇后エリザベートの人気は高く、街は都会的に改造され、カフェが賑わい、文化芸術が開花。しかし数十年後、大王朝は消滅する。人々は崩壊の予兆に怯えながらそれに目をそむけ、エロスと死の気配に満ちた絵画や小説に傾倒した。そうした時代の申し子であるクリムトと、同時代画家たちの絵画から「良き時代の終末」を読み解く。

クリムト、シーレ、ヴィンターハルターら42点の名画と“ウィーン激動の時代”がスリリングに交錯する絵画エッセイ!
絵画はすべてオールカラー、高品質印刷ですみずみまで美しく。


「本書は、時代の必然のように登場した画家とその地の世相や事件を、できる限り多面的に捉えようとする試みです」(あとがきより)

延命成功/ウィーン大改造/マカルトとクリムト/エリザベート美貌最盛期/エロス/カフェ文化/女性騎手とデザイナー/音楽と市民の娯楽/死の連続性/ユダヤ人/一九〇〇年パリ万博/問題児シーレ/恋愛と結婚/怒濤の時代/終焉

……15の章で「名画」と「歴史」と「人間」を読み解く。

※ハプスブルク家略系図、地図、年表付き。

大好評『中野京子と読み解く フェルメールとオランダ黄金時代』に続く《名画×西洋史シリーズ》最新作!

目次

中野京子と読み解く クリムトと黄昏のハプスブルク 目次

◆延命成功
 クリムト『接吻』
 シュティーラー『ゾフィー大公妃と長男フランツ・ヨーゼフ』
 ミクローシュ『フランツ・ヨーゼフ一世』
◆ウィーン大改造
 クリーフーバー『エリザベート皇后と子どもたち』
 クリムト『旧ブルク劇場の観客席』
◆マカルトとクリムト 
 マカルト『カール五世のアントワープ入城』
 クリムト『シェークスピア劇場』
◆エリザベート美貌最盛期  
 ヴィンターハルター『オーストリア皇妃エリザベート』
 シンケル『モーツァルト魔笛の舞台セット』
 ヴァルトミュラー『ウィーンのマクダレーネングリュントの物乞いの少年』
◆エロス
 バイロス『かわいいカタツムリ』
 クリムト『医学』(部分) 『ダナエ』
◆カフェ文化
 フェルケル『カフェ・グリーンシュタイドル』
 クリムト『ベートーヴェン・フリーズ』(部分)
◆女性騎手とデザイナー
 アトキンソン『馬でハードルを越えるエリザベート皇后』
 クリムト『エミーリエ・フレーゲの肖像』
◆音楽と市民の娯楽
 クリムト『ピアノを弾くシューベルト』
 ブラウ『プラーターの春』
◆死の連続性 
 アルト『気球から見たウィーン南西部』
 マネ『マクシミリアンの処刑』
 アンゲリ『金羊毛騎士団章を付けた海軍士官服姿のルドルフ皇太子』
◆ユダヤ人  
 クリムト『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ』
 デルーク『市長鎖をつけたカール・ルエーガーⅠ』
◆一九〇〇年パリ万博 
 クリムト『パラス・アテナ』『哲学』(部分)『罌け粟し の野』
 ホドラー『夜』
◆問題児シーレ 
 シーレ『毛皮の襟巻をしたマリア・シーレ』『着席した男性のヌード(自画像)』
 クリムト『ヌーダ・ヴェリタス』
◆恋愛と結婚 
 クリムト『希望Ⅰ』
 シーレ『死と乙女』
◆怒濤の時代 
 ガウゼ『一九〇〇年のウィーン宮廷舞踏会』
 クリムト『死と生』
◆終焉
 クリムト『マフの貴婦人』
 シーレ『家族』

※地図、年表、ハプスブルク家略系図付き

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クリムトと黄昏のハプスブルク

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発売日2024年06月07日
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書名(カナ) ナカノキョウコトヨミトク クリムトトタソガレノハプスブルク
ページ数 224ページ
判型・造本・装丁 四六判 軽装 並製カバー装
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