ミカエルの鼓動 柚月裕子

1,001 (税込)
発売日2024年10月09日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) ミカエルノコドウ
ページ数 544ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2024年10月10日
ISBN 978-4-16-792281-8
Cコード 0193
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ミカエルの鼓動 柚月裕子

1,001 (税込)
発売日2024年10月09日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) ミカエルノコドウ
ページ数 544ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2024年10月10日
ISBN 978-4-16-792281-8
Cコード 0193

ぶつかり合う二人の医師の志。命を救えるのはどちらの正義か

【ぶつかり合う天才外科医たちの魂】

少年の命を救うのは、どちらの正義か。

大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條。そこへ、ドイツ帰りの天才医師・真木が現れ、西條の目の前で「ミカエル」を用いない手術を、とてつもない速さで完遂する。
あるとき、難病の少年の治療方針をめぐって、二人は対立。
「ミカエル」を用いた最先端医療か、従来の術式による開胸手術か。

そんな中、西條を慕っていた若手医師が、自らの命を絶った。
大学病院の暗部を暴こうとする記者が、「ミカエルは人を救う天使じゃない。偽物だ」と西條に迫る。

二人の医師の「志」がぶつかり合い、大学病院の闇が浮かび上がる。
命を救うための、正義とは――。

気鋭の著者が、医療の在り方、命の意味を問う感動巨編。
堂々の文庫化!

ミカエルの鼓動

ベストセラー作家・柚月裕子が初めて挑んだ医療小説『ミカエルの鼓動』がいよいよ文庫化される。

少年の命を救うのは、手術支援ロボット「ミカエル」か、天才外科医の「神の手」か。利権や医師たちのプライドがひしめく大学病院を舞台に、二人の天才外科医の魂がぶつかりあうエンタメ巨編となっている。

登場人物Character

西條泰己(さいじょう・やすみ)
北海道中央大学病院の循環器第二外科科長。「ミカエル」を用いたロボット支援下手術の第一人者。医療体制が整っていない地域も多い北海道で、医師がその場にいなくても遠隔操作で手術ができる環境が必要だと考えている。そのため、「ミカエル」を用いた手術を推進している。「平等な医療」の実現を目指す。
真木一義(まき・かずよし)
11年前に突然、日本を離れ、ドイツへ渡った。世界有数の心臓外科専門病院ミュンヘンハートメディカルセンターで、従来の開胸手術において、圧倒的な技術力が認められ、天才外科医と評された。曽我部のオファーを受けて、北中大病院の循環器第一外科科長に就任。
曾我部一夫(そがべ・かずお)
北中大病院の病院長。ロボット支援下手術を推進している。コンサルタントとして雨宮を招へいし、経営改革を進め、北中大病院を全国屈指の医療機関にする野望を抱いている。西條を後継者と見据えていたが…。
白石航(しらいし・わたる)
先天性の完全型・房室中隔欠損症を患っている12歳の少年。生後7か月で手術を受けて、今回、再手術のために、北中大病院に転院してきた。
黒沢巧(くろさわ・たくみ)
フリーライター。「ミカエル」をめぐる黒い噂を追っている。「ミカエルは人を救う天使じゃない。偽物だ」と、西條にも直撃取材を試み、雨宮に阻止される。

あらすじStory

 大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條泰己。

 病院長の曾我部一夫や、元コンサルで経営部門のトップに引き抜かれた雨宮香澄らの支持を得て、西條は、「ミカエル」による手術を全国に広げていこうとしていた。

 そこへ、ドイツ帰りの天才医師・真木一義が現れ、西條の目の前で「ミカエル」を用いない手術を、とてつもない速さで完遂する。真木を招へいしたのは、病院長の曽我部だった。

「ミカエル」という切り札がありながら何故だ、と西條は自問自答する。

 あるとき、難病の少年・白石航くんの治療方針をめぐって、二人は対立。

「ミカエル」を用いた最先端医療か、従来の術式で「神の手」に頼った開胸手術か。

 そんな中、西條を慕っていた若手医師が、自らの命を絶った。大学病院の闇を暴こうとする記者・黒沢巧も西條を追求する。「ミカエル」をめぐり、何かが起きている。そのとき、西條は――。

柚月裕子Yuzuki Yuko

著者近影

1968年、岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著書に『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『月下のサクラ』『ウツボカズラの甘い息』『あしたの君へ』『慈雨』『合理的にあり得ない 上水流涼子の解明』『凶犬の眼』『暴虎の牙』『検事の信義』『ふたつの時間、ふたりの自分』『教誨 』『風に立つ』などがある。

担当編集者より

「孤狼の血」「朽ちないサクラ」など映像化作品も多い柚月裕子さんが、初めて医療小説に挑みました。難病に侵された少年の命を救おうとする二人の医師のぶつかり合いが読みどころです。「ミカエル」という医療ロボットを用いた最先端医療か、従来の術式による開胸手術か――。二人とも素晴らしい外科医であり、自分が患者ならば、どちらの医師に治療をしてもらいたいか――を考えさせられました。ノンフィクション『アトムの心臓「ディア・ファミリー」23年間の記録』の著者・清武英利さんによる解説も必読です。解説の執筆にあたって、スーパードクターにも取材をしてくださったのですが、その医師の言葉が深く心に響くのです。

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