作品
借金まみれの俺は“デブ”を車に乗せて北へ向かった。表題作「デブを捨てに」など、泥沼のような日常を疾走するように描いた短編集。
女元締・右京が、江戸の街に起こる事件を鮮やかな手筋で仕切る―。急逝した著者の最後の連作短篇ほか、幻のデビュー作を特別収録!
怜悧なカルト指導者が、脱獄に成功。美貌の「人間嘘発見器」、キャサリン・ダンスの必死の追跡は続く。鍵を握るのは、1人の少女——
東京湾で発見された若い女性と老人の遺体。事件の鍵を握るのは、老人の孫娘、黄金色の銅鐸、そして星月夜の美しくも哀しい記憶。
美青年の殺し屋ジョニーと彼を守る相棒マック。裏社会でひっそり生きる二人を復讐に燃える刑事が追う。美しく悲しいノワールの傑作。
養護施設から逃げ出した十六歳の少女・舞子は、なぜ死なねばならなかったのか? 若者たちが抱える孤独と痛みを描く警察小説の白眉。
孤高の礼二と世渡り上手なワタル。2人が初めて組んだバンドは成功を収めるが、それ以降互いに意識しつつも歩み寄れず、やがて……。
17年前の殺人事件。自殺した被疑者は冤罪か? ファッションと文化の街・代官山の記憶の古層に迫る『地層捜査』シリーズ第二弾。
妻を殺した容疑で判事サビッチは法廷に。法廷闘争の果てに明かされる痛ましく悲しい真相とは。名作の20年後の悲劇を描く大作
作家として充実を極めていた最中に亡くなった向田。貧しいけれど懐かしい、豊かだけれど淋しい“昭和”がその文章から浮かび上がる。
日本を飛び出しパリでシャンソン歌手として花開いた石井、共産主義活動に挫折し職業としての脇役女優を選んだ沢村の波乱万丈な人生。
ミラノの友人、急逝した夫、芦屋の幼馴染み――回想の数だけ出会いと幸福があった。涙なしに読み進められない一期一会の随筆集
女性で初めて芥川賞を受賞した中里、晩年になり代表作『秀吉と利休』をものした野上。2人の作家の豊かな想像力を育んだ、日常の記録
名門にうまれ、女性として初めて能舞台に立ち、各地に巡礼の旅に赴いた。そして一流の文化人と交流した。膨大な仕事の軌跡を辿る
『クマのプーさん』の紹介者・石井桃子の幼い頃の思い出や太宰治などとの交流。映画スター・高峰秀子の愛憎をつきぬけた人間観察
切り盛り上手、美しく逞しい主婦だったこの人は、詩人の目で記録を残した。日記文学史上の傑作『富士日記』抄、綺羅星の如き随筆群
恋多き人、敏腕編集者、一途な小説修業――多彩な顔を持つ宇野千代。戦争体験を経て生の讃歌を強靭な文章でうたいあげた大庭みな子
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