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“平成おじさん”小渕恵三

“平成おじさん”小渕恵三

文・写真:「文藝春秋」写真資料部

 小渕恵三は昭和十二年(一九三七年)生まれ。昭和三十八年、二十六歳の若さで衆議院旧群馬三区で初当選を果たす。福田赳夫、中曽根康弘、社会党の山口鶴男ら大物を輩出する激戦区で連続十二回の当選を重ねた。

 竹下内閣の官房長官時代に昭和天皇が崩御。記者会見で新しい元号「平成」を公表して、「平成おじさん」として知られるようになった。

 写真は平成九年(一九九七年)、橋本内閣で外務大臣をつとめたときのもの。

〈歴史に名を残す政治家は、大乱の時代の人、あるいはケネディ兄弟のように悲劇的な最期を遂げた人だという。

「僕は政治家の存在が見えないような、平和な社会が理想だよ」

 内平らかに外成る

 地平らかに天成る

「平成」の意味とはうらはらに、日本は混迷のさなかにある。強力な指導力が求められる今、この「穏やかな人」にとって、これからが正念場だ。〉(「文藝春秋」平成九年十二月号「日本の顔」より)

 翌平成十年、内閣総理大臣に就任。気配りの政治手腕で自由党、公明党と連立政権を打ち立て、政局運営にあたったが、平成十二年病に倒れ、逝去した。

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