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大佛次郎のペンネームの由来

大佛次郎のペンネームの由来

文・写真:「文藝春秋」写真資料部

 大佛次郎は本名野尻清彦。明治三十七年(一八九七年)横浜市に生まれる。ペンネームは、かつて鎌倉市長谷の大仏の裏手に住んでいたことに因んでつけられた。

 歴史小説、現代小説、ノンフィクション、さらに新作歌舞伎までじつに幅広いジャンルで旺盛な執筆活動を続けた。

 〈なによりもまず、おなじみ「鞍馬天狗」の作者として知られている。しかしその創作活動も興味のおもむくところも、実に多岐にわたる。戦前の「ドレフュス事件」から戦後の「パリ燃ゆ」にいたるまで、主に十九世紀末のフランスに材をとった充実したノンフィクションがある。さらにこのドキュメントの手法で明治維新を描きつくそうとこころみる大作「天皇の世紀」を目下新聞に連載中。戦後は戯曲にも手を染め、多数の話題作を生んだ。「三姉妹」に代表される劇作活動で昭和四十四年度の菊池寛賞を受賞〉(「文藝春秋」昭和四十五年=一九七〇年三月号)

 写真は自宅書斎で撮影された。四十年間このベッドの上で執筆しつづけていた。昭和四十八年没。

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