昭和二十七年(一九五二年)八月、文藝春秋主催の第一回文壇ゴルフ大会が軽井沢ゴルフ倶楽部で開かれた。参加者は、川口松太郎、三益愛子(川口夫人)、石坂洋次郎夫妻、吉川英治夫妻、獅子文六、邦枝完ニ、宮田重雄、佐佐木茂索夫妻、池島信平の十二人だった。写真はこのときの石坂洋次郎(右)と吉川英治(左)。
戦後、出版社や新聞社などが、作家との懇親を深めるためにゴルフ大会をはじめたが、こうしたゴルフコンペはまたたくまに隆盛をきわめた。さらに、作家仲間でのプライベートな大会も行われるようになった。
大晦日に行われた文士同士のコンペで優勝したある作家。翌日周囲からの「先生、おめでとうございます」という新年の挨拶を自分への祝福と勘違いして、「いやあ、ありがとう」と気分よく返事して怪訝な顔をされた、という話も残っている。
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