作品
秘剣術を知るがゆえに藩の陰謀に巻き込まれた男たちが、凄まじいまでの決闘に挑む。運命の悲哀に涙し、卓越した剣技描写に酔う
酒乱剣、女難剣、好色剣など剣士の技はいよいよ多彩になり、女達との官能的描写と共に息もつかせぬ展開に。「孤影抄」の姉妹篇
旗本の家を出奔、裏店に住みついた平四郎、「よろずもめごと仲裁つかまつり候」の看板を掲げた。哀歓あふれる人生を描く剣客小説
全集二五巻にそえて贈る一冊だ。この作家が遺したもの、そのゆたかな文学世界におおくの人々が文をよせ語り尽した。その全文集!
無名時代の詩篇、俳句、書簡。藤沢文学の源流を自ずとあかす貴重な文章。さらに遺書をおさめ、人生の伴侶にふさわしい全集完結
藤沢さんが遺した時代小説の豊かな世界。最晩年の、日本人への遺書というべき「漆の実のみのる国」のほか、時代小説七篇を収む
初老の勤め人の孤独と寂寥を描く唯一の現代小説『早春』。加えて時代小説の名品二篇と随想四篇。作家晩年の心境を伝える透明な文章!
江戸の十二カ月を鮮やかに切りとった十二の掌篇と広重の「名所江戸百景」から触発された七つの短篇。人の世の光と翳が息づく物語
一汁一菜に甘んじつつ財政改革に心血そそいだ上杉鷹山と執政たちの無私の心と苦悩を描き、藤沢さんの遺書とさえよばれた傑作長篇
諦念をひめた静かな叙情。藤沢さん二十代の療養生活、みじかい句作時代の百余句。その明澄な世界は藤沢文学の源泉そのものである
表題は初老の勤め人の寂寥をえがく唯一の現代小説。加えて時代小説二作と、作家晩年の心境をうつしだす随想・エッセイ等を収める
自身を語ること稀だった含羞の作家が、初めて筆をとった来しかたの記。郷里山形、生家と家族、学校と恩師、戦中戦後、そして闘病。詳細な年譜も付した藤沢文学の源泉を語る一冊。
自ら一汁一菜を用い木綿を着用。政治とは民の膏血をしぼり為政者が贅を購うことではない。鷹山と藩政改革をえがく傑作長篇小説
作者秘愛の浮世絵から想を得てつむぎだされた短篇名品十九篇。市井のひとびとの陰翳ゆたかな人生絵図を掌の小品に仕上げた極上品
北国の藩、筆頭家老暗殺につかわれた幻の剣「馬の骨」。下手人不明のまま六年過ぎ、密命をおびた藩士と剣士は連れだって謎の秘剣をさがし歩く。オムニバスによる異色作。(出久根達郎)
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