作品
美しい景色を愛し銀閣寺を建てた義政、彼の乳母から側女となった今参局、正室の富子……権力の中枢で孤独に震えた者を鮮やかに描く。
幕末、維新に翻弄された高須松平家の四兄弟。彼らと関わったり、寵愛を受けながら、激動の時代を生き抜いた女性たちを描いた作品集。
籤引きで将軍になった男、銭で乱世を動かす女、育てた子に抱かれる乳母。現世に惑い浄土を求める、妖しく哀しい人間模様を描く六篇。
元吉原の北、長谷川町に住まいする役者あがりの音四郎と妹お久。足に大けがを負い舞台から去った異父兄にはお久の知らぬ事情が……。
徳川の分家筋・高須に生まれた四兄弟はやがて尾張、一橋、会津、桑名を継いで維新と佐幕で対立する。歴史と家族の情が絡み合う物語。
屋島で那須与一に檜扇を射抜かれた平家の上臈が、妹ともども与一兄弟に伴われ、東に下ることに……。オール讀物新人賞受賞作収録。
奉公人の子・佐登は縁あって富裕の商家に嫁したが、夫がいつになっても体に触れようとしない。そのうち江戸の役者と深間におちて——
屋島の戦で檜扇を射抜かれた平家の上朧が妹ともども与一兄弟の夜伽に呼ばれたが……。オール讀物新人賞受賞作の新鋭、処女短篇集
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