作品
完結直前に著者急逝、衝撃を呼んだ遺作が待望の文庫化。新進作家・北町貫多の奮闘を描く。小説のヒロイン葛山久子の原稿も収録。
2021年1月29日、北町貫多は芝公園の一隅に佇んでいた――22年2月に急逝した著者の、苛烈な“歿後弟子道”を記した三篇。
時は2004年、貫多は小説「けがれなき酒のへど」でついに文壇にデビューする。奮戦する新進作家の日々を描く遺作長篇1000枚。
厳寒の深夜、師・藤澤清造の終焉地に佇む北町貫多。静かなる鬼気を孕みつつ、歿後弟子の矜持を示す四篇。巻末に「別格の記」を付す
田中英光の作に出会い、人生が変わりゆく十代最後の日々。原稿用紙を前に呻吟する現在の姿。彩り豊かな六作に名品「一日」を新併録。
厳寒の深夜、師・藤澤清造の終焉地に佇む北町貫多。惑いを経て、歿後弟子の初志貫徹を願う――予定調和とは無縁の至誠あふれる四作。
カツカレーから諍いとなり、同棲相手の秋恵を負傷させた貫多。関係修復を図り、姑息な小細工を弄するが。〈秋恵もの〉完結篇!
私小説をひたすら愛し、夜ごと酒を呑み、風俗体験を重ねつつ、机に向かう日々。型破りな魅力の私小説書き、芥川賞受賞前後の随筆集。
古書店に通いつめる若き日の貫多。田中英光の初版本や手紙を購うため、日雇い仕事に精を出すのだが。彩り豊かな六篇を収録。
私小説の救世主として純文学界に躍り出た著者の連作小説。同棲相手の秋恵と繰り広げる人間模様。人間存在の情なさと愛おしさに迫る。
2011年3月から一年余の日々の記録。徹底的に自己からの眺めに徹した一人の作家の生活と意見がここにある。静謐で刺激的な一冊。
芥川賞受賞の弁から、赤裸々な性体験を書いて話題を呼んだ「東スポ」連載まで。「私小説の救世主」が世相に、政治に、文学にもの申す!
金欠、妄想、愛憎、暴力。救いようもない最底辺男の壮絶な魂の彷徨は、悲惨を通り越し爆笑を誘う。新芥川賞作家の傑作私小説2篇
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