作品
引っ越しの朝、男に振られた。やってきた蒲田の街で名前を呼ばれた。ひと夏の出会いと別れを「ムダ話さ」と歌いとばすデビュー作
同期入社の太っちゃんが死んだ。約束を果たすべく、彼の部屋にしのびこむ私。恋愛ではない男女の友情と信頼を描く表題作他全3篇
『源氏物語』のような大河恋愛小説でもあり、『失われた時を求めて』のような記憶についての物語でもある、異色の本格小説。
震災発生直後にネムオがツイッター上で始めた言葉遊び。その場で緩やかに交流する人々の切実な生を描く、著者四年振りの長篇群像劇。
日本文学の最先端を疾走する芥川賞作家・阿部和重の残酷にして甘美な世界にようこそ! 十二の中短篇を収録した、超豪華版作品集。
美しかったり、謎めいていたりする、隣の人びと。すれ違ってゆく、忘れられない人たち。日常を切り取って紡ぎだした、奇跡の六篇。
小林秀雄、舟橋聖一、井伏鱒二など縁の深い作家や親族が織り上げる菊池寛の様々な素顔。生誕125年を記念して「幻の書」が復刊!
相撲好きが高じ少年は行司になった。激しい稽古、間延びする自由時間、やめていく若手……角界の裏方の生態を描く、斬新な青春小説。
綿々と続く時間の流れのなかで人は何を感じ、受け入れ、進むべき道を選ぶのか――「過去」と「いま」が交錯する比類なき五つの物語。
お洒落にも外出にも興味を持たぬ妻の関心は夫の愛情が自分にあるかどうかということのみ。気晴らしを拒否し、悩みぬく女の姿を描く。
四十を過ぎ男は公園で暮らし始める。荒れた十代、放浪した青春は昨日のことのようにここにある。第一四七回芥川賞候補作ほか二篇。
2011年3月から一年余の日々の記録。徹底的に自己からの眺めに徹した一人の作家の生活と意見がここにある。静謐で刺激的な一冊。
蓮實重彦・東京大学元総長の絶賛を浴び、「早稲田文学新人賞」を受賞した75歳「新人女性作家」の、若々しく成熟したデビュー作。
友人の結婚式に出席中、上司の親の通夜に呼び出されたОLヨシノの、てんやわんやな一日を軽妙に描く。芥川賞作家の傑作中篇集。
バー「黄金の猿」に夜な夜な集まる男達と青ざめた女。そして林の中を彷徨う女。いま最もスリリングな日本語の使い手による作品集
女はどこか知らない町で何者でもなく生きようと、一人北国へと逃れる。がらんどうで妖しい実存的生を描き切るまったく新しい純文学。
いまもっとも注目の作家、田中慎弥さんの最新作。「父と子」「戦争の記憶」という骨太のテーマに挑んだ、正統派文学の傑作です
※未刊行の書籍は、刊行予定が変更になる場合があります。