作品
歴史への驚きと清冽な感動をしるす随想、エッセイをくまなく収める最終巻。創作余話であると同時に、先人の英知をつたえる一冊
清士・介子推との一閃の交わりにはじまる鮮烈な冒頭。重耳ら五君につかえた宰相士会、春秋時代にあり異彩をはなつ合理の人の生涯
民は疲弊し国は誇りをうしなう。中原の小国鄭の宰相・子産は信義泣き春秋の世の生きかたを問いつづける。真の徳と勇気を描く大作
呂不韋が企図した政体は挫折、荘襄王逝き、始皇帝の治世となる。執政を退いた呂不韋は天地万物の事典「呂氏春秋」の編纂に没頭する
一介の商人から身をたてた男は、民が王を支える、かつてない理想政治をめざす。多く語られなかった謎の人物を鮮烈にえがく大作!
門地もたよるべき親戚もいない貧素な青年は遊説者となる。白い雲が浮かんでいた…。寡欲で清しい名宰相・范雎の生涯をえがく会心作!
中山国は滅び勝者武霊王もいまはいない。楽毅は父祖の墓前で虚無にしずむ。やがて燕の昭王にまねかれ大望を託されることになる
戦国時代の小国中山国の宰相の子楽毅。兵をきわめるのではなく己を信ずること。人間と戦争を描いて本作ほど晴朗な物語はない
周と召は望の機略によりあいむすび叛意をととのえる。商王紂を討つ——。宿望の日がきた。革命家、太公望の人間像を鮮烈に描き尽す
少年の名は望という。遊牧民羌族の子で、のちに苦難のすえ商王朝を覆滅させた男。かつて語られなかったその生涯を雄渾に描く大作
放浪の公子重耳の臣下として潔癖をつらぬいた無垢そのものともいうべき男。重耳が君主の座につくや、身を隠し影と化して消えた
放浪する公子重耳とその家臣たち。十九年におよぶ旅のすえ真の覇王として晋国にかえるまでの波瀾の生涯。これこそ歴史小説の醍醐味
春秋時代、風の神を宿しているとされた絶世の美女夏姫。これを妃に得たものが真の王。ゆたかな風韻と詩情あふれる直木賞受賞作
夏王朝末期、一介の料理人から身をおこした英傑伊尹の物語。生まれながらにすでに古典、とさえ称讃され、読書界を震撼させた名品
神霊が支配する最後の神の国・商はいかに滅びたのか。かつてだれも描かなかった未踏の文学空間。記念すべき処女長篇小説である
晏嬰は戦下に没した父晏弱の喪に服す。それは古礼にしたがい三年に及ぶ。政治は天と民の声をきくにありとした稀有な名宰相の生涯
権力と利のみもとめる乱世にあってひとは礼をつらぬけるのか。古代中国屈指の名宰相とその父の生涯をえがく歴史巨篇を二巻に収む
項羽、劉邦をめぐる異色連作「長城のかげ」五篇と「花の歳月」「華栄の丘」など中篇小説。この作家円熟期の名品十一篇をおさめた
食客とは天の使いよ、と父田嬰。ひとを助ければ自らを助くと。戦国の世ならではの、はかりしれない大きな人間観をえがく歴史巨篇
鷄鳴狗盗の親分とも称された孟嘗君・田文と父田嬰のはげしくも見事な生涯をえがく。仁とはなにか、人の世とはなにかを問う名篇!
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