全国を放浪し、死者を悼む旅を続ける坂築静人。彼を巡り、夫を殺した女、人間不信の雑誌記者、末期癌の母らのドラマが繰り広げられる
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「この方は生前、誰を愛し、誰に愛されたでしょうか? どんなことで感謝されたことがあったでしょうか?」。静人(しずと)の問いかけは彼を巡る人々を変えていく。家族との確執、死別の葛藤、自らを縛りつける“亡霊”との対決、思いがけぬ愛。そして死の枕辺で、新たな命が……。静かな感動が心に満ちるラスト! 解説・重松清ほか
一九六〇年愛媛県松山市生まれ。八六年「白の家族」で野性時代新人文学賞を受賞。九三年『孤独の歌声』が日本推理サスペンス大賞優秀作となる。九六年『家族狩り』で山本周五郎賞、二〇〇〇年に『永遠の仔』で日本推理作家協会賞、〇九年に『悼む人』で直木賞受賞。一三年に『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞。ほか著作に『あふれた愛』、『包帯クラブ』、『静人日記』、『ペインレス』、画文集『あなたが想う本』(舟越桂と共著)、対談集『少年とアフリカ』(坂本龍一と共著)、荒井良二画の絵本『どーしたどーした』、新書『だから人間は滅びない』などがある。近著に『巡礼の家』。
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