電子書籍

晴れの日には

藍千堂菓子噺

価格:※各書店サイトで確認してください
発売日2023年08月02日
ジャンル歴史・時代小説

季節の和菓子が色を添える、江戸人情時代小説

江戸・神田の小さな菓子屋を舞台に、おっとりした菓子職人の兄、商才に長けた弟が菓子屋を切り盛りする「藍千堂」シリーズの第2弾。今作は、人日(じんじつ)、上巳(じょうし)、端午(たんご)、七夕(しちせき)、重陽(ちょうよう)といった五節句を題材に、季節の和菓子が登場する。

実はこの兄弟、江戸で名店と謳われる「百瀬屋」先代の息子たち。父母亡きあと、叔父の清右衛門に訳も分からず店から追い出されたのだ。兄弟は、亡き父の教えと「甘いもん」を前にした時の客の「いい顔」を励みに、職人の茂市と三人で店の評判を上げていく。そんなある日、菓子一辺倒”、仕事一筋の兄・晴太郎が恋をした。ところが、晴太郎が惚れた相手の元夫は、奉行所を牛耳る大悪党。前途多難な恋の行方に、追い打ちをかけるように不穏な影が忍び寄る。弟の幸次郎や、職人の茂市ら周囲の人々に助けられながら、晴太郎は一世一代の大勝負に出る。物語を読みながら、思わず胸が熱くなるのは、好きになった女性や周囲の人すべてを幸せにしたいと願う、晴太郎の生き方に胸を打たれます。

著者が考案したオリジナルの和菓子も魅力的。第5話に登場する子戴(こいただき)は、宮中の祝儀に使われたのが始まり。赤いもち米で作った餅を平たくしてくぼみをつくり、小豆餡を載せるものだが、藍千堂オリジナルはもっと涼やかだ。

和菓子屋「藍千堂」をめぐる物語の世界が広がり、奥行きをもたせて描かれています。
『あんこの本』の著者、姜尚美さんの解説も読みどころのひとつです。

目次

羊羹比べ――人日
母と似た女――端午
青の星川――七夕
思い出話――重陽
ひいなの祝い――上巳
解説 食べる暗号 姜尚美

担当編集者より

金鍔、羊羹、柏餅……最近食べた和菓子です。立て続けに食べているのは、この藍千堂シリーズのゲラ作業をしているから。菓子の素材、工夫をこらした作り方、登場人物たちのおいしそうに食べるシーンを読んでいると、和菓子を買いに走りたくなってしまうので。
シリーズ2作目では、晴太郎の恋がテーマ。それにしてもこの兄弟、ワケありの女性に魅かれるんだな…と思いつつ読み進めると、どす黒い陰謀に巻き込まれていきます。息もつかせぬ物語の展開にドキドキハラハラしてしまうのは田牧大和さんの”職人技”。
味覚を刺激するだけでなく、心もほっこりとあたたまる今いちばん続きが読みたい時代小説です。

感想を送る

本書をお読みになったご意見・ご感想をお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社ウェブサイト、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただく場合がございます。

※いただいた内容へのご返信は致しかねますのでご了承ください。
※ご意見・ご感想以外は、こちらから各部門にお送りください。

メディア関係者・図書館の皆様

表紙画像のダウンロード

ご希望のデータがダウンロードできない場合や、著者インタビューのご依頼、その他の本の紹介に関するお問合せは、直接プロモーション部へご連絡ください。

雑誌・書籍の内容に関するご意見、書籍・記事・写真等の転載、朗読、二次利用などに関するお問合せ、その他については「文藝春秋へのお問合せ」をご覧ください。

購入する

※外部サイトに飛びます

閉じる
ネット書店で購入
電子書籍

晴れの日には

藍千堂菓子噺

価格:※各書店サイトで確認してください
発売日2023年08月02日
ジャンル歴史・時代小説
ネット書店で購入

Rankingランキング

全て見る

Eventイベント

最新イベント

一覧を見る
【著者来日決定】翻訳ミステリー大賞&ファルコン賞W受賞の『台北プライベートアイ』作者・紀蔚然によるイベント開催!
【著者来日決定】翻訳ミステリー大賞&ファルコン賞W受賞の『台北プライベートアイ』作者・紀蔚然によるイベント開催!
【先着50名】新刊『黄昏のために』刊行記念 北方謙三さんサイン会を八重洲ブックセンターグランスタ八重洲店で開催
【先着50名】新刊『黄昏のために』刊行記念 北方謙三さんサイン会を八重洲ブックセンターグランスタ八重洲店で開催
今村翔吾さん『海を破る者』刊行記念 三省堂書店有楽町店サイン会のおしらせ
今村翔吾さん『海を破る者』刊行記念 三省堂書店有楽町店サイン会のおしらせ
佐伯泰英特設サイト 阿部智里「八咫烏シリーズ」特設サイト 文春文庫は50年を迎えました! 特設サイト 米国を代表する作家、スティーヴン・キングの特設サイト 文春文庫 50周年×「陰陽師0」「文春文庫 50th 時を超える名作フェア」 全国主要書店にて開催中! 吉永南央「紅雲町珈琲屋こよみシリーズ」特設サイト