書名(カナ) | タビジ |
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ページ数 | 320ページ |
判型・造本・装丁 | 文庫判 |
初版奥付日 | 2021年01月10日 |
ISBN | 978-4-16-791631-2 |
Cコード | 0193 |
彦根藩の勘定方・三浦芳之助が斬られた。殺したのは三浦の若妻・三千代に惚れていた御目付方・近藤虎次郎らしい。近藤は逃亡し、藩庁から三千代へは実家へ戻るようとの沙汰があった。おさまらぬ三千代は、仇討ちのため故郷をあとにする。家人の井上忠八が彼女に付き従った。だが、道中、三千代はならず者の浪人らに襲われそうになる。危機を救ってくれたのは、堀本伯道と名乗る謎めいた老人だった。井上ともはぐれ、堀本伯道の知人に付き添われ三千代は江戸に着いた。職人の家で奉公しながら、ようやく、いくらか平穏な日々が訪れる。仇討ちを忘れたわけではないが、夢に何度も出てくるのは、亡き夫ではなく、堀本伯道であった。美しくしなやかな武家の女の数奇な運命を描く傑作長編。
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