彼は早稲田で死んだ

大学構内リンチ殺人事件の永遠

880 (税込)
発売日2024年04月09日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) カレハワセダデシンダ ダイガクコウナイリンチサツジンジケンノエイエン
ページ数 320ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2024年04月10日
ISBN 978-4-16-792206-1
Cコード 0195

不条理な暴力に私たちはどう抗えるのか――

【第53回大宅賞受賞作】
1972年11月、革マル派が支配していた早稲田大学文学部構内で、一人の学生が虐殺された。後に「川口大三郎君事件」と呼ばれるこの悲劇をきっかけに、一般学生は自由を求めて一斉に蜂起。しかし事態は思わぬ方向へと転がり、学外にも更なる暴力が吹き荒れて――50年前、「理不尽な暴力」に直面した著者が記した魂と悔恨のルポ。



1972年、キャンパスでいったい何が?


思想家・内田樹氏 推薦!
「同時代を生きた人間として樋田さんがこの記録を残してくれたことに深く感謝したい。
若い人に読んで欲しいと思う。
人間がどれほど暴力的になれるのかは知っておいた方がいい」

【本作原案映画、公開決定!】
『ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ』
(5 月25 日よりユーロスペース他で公開)

目次

プロローグ

第一章 恐怖の記憶
元・自治会委員長の消息/最後まで、心を開くことはなかった

第二章 大学構内で起きた虐殺事件 
入学式に出没したヘルメット姿の男たち/一年J組の自治委員選挙/投票箱はヘルメット/キャンパスで頻発する暴力/山村政明さんの遺稿集/暴力を黙認していた文学部当局/マクドナルドでのアルバイト/体育会漕艇部に入部/川口大三郎君虐殺事件/川口君の拉致現場にいた親友の証言/リンチ殺人を他人事のように語った早大総長/革マル派の声明文に対する反発/「落とし前をつけたる」/学生たちの怒りが一気に爆発/機動隊への救出要請/川口君追悼学生葬

第三章 決起 
初めて主催した私たちの抗議集会/ユマニスムとの出会い/クラス討論連絡会議/反故にされた確約書/一〇〇〇人を超えるリコール署名/「俺はあんたを許せない。殴ってもいいか?」/紛糾した候補者選び/新自治会臨時執行部の委員長に就任/司令塔がいるに違いない/「H君は変わった」/武装を是とした行動委員会/鍛え抜かれた「戦士集団」/ヘルメットをかぶるという「哲学」/私たちの運動の「九原則」/団交実行委員会という「鬼っ子」/新自治会に好意的になった教授会/軋み始めたクラスの連帯/入学式での黒ヘル乱入騒動

第四章 牙をむく暴力 
管理された暴力/新入生たちの反応/政治セクトに利用された執行委員会/総長を拉致しての団交/鉄パイプでメッタ打ちにされる恐怖/母と一緒に故郷に帰りたい/団交の確約を破棄した総長/仲間たちが開催した武装集会/急襲された二連協/心情的には理
解できるが……/武装化をめぐっての対立/「内ゲバ」が激化した影響/「非暴力」「非武装」を堅持/川口君一周忌追悼集会/図書館占拠事件/闘いを終える決断/新聞記者を志望

第五章 赤報隊事件 
正義感の「空回り」/阪神支局への転勤/阪神支局襲撃事件/右でも、左でも、起きること

第六章 転向した二人 
獄中で書かれた「自己批判書」/「密室殺人」全容解明/実行犯Sさんの思い/川口君の無念

第七章 半世紀を経ての対話 
暴力支配を象徴した人物の転身/半世紀ぶりの再会/自分にとっての原点/学生運動に関わることになったきっかけ/入学前にスカウトされて大学の組織へ/事件後の声明への違和感/誰にも気を許してはいけないという緊張感/自分が逃げたら組織が崩れるような気がした/中核派に襲われた恐怖/理屈で説明したら嘘になる/鶴見俊輔さんとの出会い/責任を取ることはできない/人にはそれぞれの物語がある/不寛容を押し返す力/立ち竦む君に

エピローグ

あとがき 
文庫版のためのあとがき 
《参考文献・資料》 

担当編集者より

今から約50年前の1973年、早稲田大学文学部キャンパスで、一人の学生が、革マル派の学生たちのリンチによって殺されました。被害者の名前をとって「川口大三郎事件」と呼ばれるこの事件は、当時の学生運動関係者に大きな衝撃を以て受け止められたそうです。この事件をきっかけに一般学生が一斉に蜂起、しかしその運動は敗れ去り、その後セクト間の“内ゲバ”による殺し合いが激化した恐るべき歴史があります。当時その渦中にいて、後に朝日新聞社の記者として活躍した著者の樋田毅さんは、生涯この重い事件に向き合い、退職後、どうしても書き残さなければと決意して筆を執りました。まさに著者畢竟のルポで、普通の人間がいかに暴力的になれるかを、淡々とした筆致で鋭く描いています。その底恐ろしさは、いままさに世界で起きている戦争にも通じています。当時の学生運動世代の方々にはもちろん、現在の若者、そして次世代、次々世代にまで読み継がれて欲しい、傑作ノンフィクションです。(担当KN)

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