円谷英二は“特撮の神様”と呼ばれた。明治三十四年(一九〇一年)生まれ。七月七日が誕生日にあたる。昭和十二年(一九三七年)東宝入社。戦争中に得意の特撮技術を生かして「ハワイ・マレー沖海戦」「加藤隼戦闘隊」などの戦意高揚映画を制作。そのため、昭和二十三年公職追放の憂き目に会い、生活は困窮する。公職追放解除後、東宝に復帰。昭和二十九年、「ゴジラ」が公開され、空前の大ヒットを記録し、世界に例をみない〈特撮監督〉として注目された。
〈「映画製作は、もっと合理的になるべきですよ。画かきが絵筆で画をかくように、映画も自由な絵が書けなければウソですよ。もっと技術も進歩し、信用されなければ」
いうことはおだやかで、それ程奇抜な言葉も使わない。それでいて本筋だけはとらえてはなさない〉(「週刊文春」昭和三十四年=一九五九年八月三日号)
昭和四十五年(一九七〇年)没。
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