今夏の北京オリンピックにちなんで、スポーツの話題を。
昭和三十九年(一九六四年)、東京オリンピック開幕を目前に控え、日本中の期待が高まるなか、「別冊文藝春秋」には、〈文壇オリンピック われ、もし選手なりせば……〉なるグラビア企画が掲載された。運動とはあまり縁がなさそうと思われる文士たちだが、意外な特技が目を引く。
有馬頼義の水泳、山口瞳と梶山季之の柔道、黒岩重吾のクレー射撃、ボクシングの菊村 到、ヨットの石原慎太郎……と豪華メンバーがそろうなかで、ひときわ異彩を放つのが開高 健の体操である。
〈インキと酒におぼれているはずの私ですがこんなに鋭く空間が切れます。十七年ぶりか十八年ぶりなのですが、じつに爽快な線でした。だから、なにもバカ銭使って血まなこになってオリンピックなどやる必要はないのではありませんか〉(「別冊文藝春秋」昭和三十九年六月号)
プレゼント
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『赤毛のアン論』松本侑子・著
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