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阿久 悠の三つの宝物

阿久 悠の三つの宝物

文・写真:「文藝春秋」写真資料部

「モノにはこだわりがない」という作詞家の阿久 悠だが、子供の頃欲しかった「宝物」と呼べるものが三つだけあったという。

〈あの頃、瀬戸内の島では、革のグローブは手に入らなかった。柔らかいクレヨンは見たこともなかった。ハモニカはみんな小さかった。

 二十二歳のボーナスは、たいした額じゃなかったけれど、みんなまとめて買ってやった。あとさき考えずに、革のグローブと柔らかいクレヨンと大きなハモニカを買ってやった。それで貧しい少年時代とサヨナラしようと思ったんだ〉(「オール讀物」平成十年二月号)

 昭和十二年(一九三七年)兵庫県淡路島に生まれる。広告代理店に勤めたあと、放送作家として独立。のちに作詞家として戦後の歌謡界に大きな足跡を残した。生涯、作詞した曲は五千曲以上といわれる。平成十九年(二〇〇七年)没。享年七十。

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