6月29日に行われた黒田電気の株主総会でファンド側の株主提案が可決されたことを受けて、旧村上ファンドの村上世彰氏による告白本『生涯投資家』の重版を決定しました。累計発行部数は3刷5万5000部となります。
村上氏は2015年の臨時株主総会で黒田電気に対して社外取締役の選任を求める提案を行い約4割の賛成を集めたものの否決されています。今回、村上氏と関係の深い投資会社レノが社外取締役の選任を求め、可決されました。日本の上場企業でこのような株主提案が可決されることは異例。村上氏の永年の想いが結実しました。
村上氏は『生涯投資家』において、「日本でもコーポレート・ガバナンスの意識を高めることが、日本経済の健全な発展のために必要」「日本企業の改革には、株主からのガバナンスが必要」と記しています。また、社外取締役についても、「日本では、どれだけ多くの株を取得しても、会社の了解を得ずに株を取得した株主であれば、取締役を送り込めることは稀だ。そもそも社外取締役の候補者を経営者が選んでいるのだから、経営者寄りの社外取締役ばかりたくさん出てきてしまう」と指摘しています。
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