- 2017.12.20
- ニュース
不倫相手の腕を花瓶に生ける? 第158回直木賞候補作 彩瀬まる『くちなし』
文:プロモーション部
運命で結ばれた恋人に会うと体に花が咲く「花虫」など繊細に紡がれる傑作短編集。
ジャンル :
#小説
彩瀬まるさんの『くちなし』が、この度、第158回直木賞候補作に選ばれました。
不倫相手の男性との別れ際に肩から外した左腕をもらう。花瓶に生けて、夜は一緒に風呂に入る。ある日、不倫相手の妻が訪ねてきて、夫の腕と引き換えに自分の腕を置いていく......。あるいは、男性のくるぶしに咲いた花(他人には見えない)に魅了されて結婚した幸せな夫婦に訪れた転機。戦火を逃れてきた子どもらを「お人形遊び」と称してホテルに呼ぶマダムたち。
あり得ない世界の物語だからこそ、当たり前と思っている世界が不確かなものであると思えてくる。
個性豊かなお菓子の詰め合わせのように、小説を読む楽しみを堪能できる作品集です。
>>彩瀬まる「様々な世界観を繊細に紡ぐ短篇集」――第158回直木賞候補者インタビュー(文春オンライン)
直木賞選考委員会は、きたる平成30年1月16日(火)午後5時より築地・新喜楽で開催されます。
プロフィール
彩瀬まる(あやせ・まる)
1986年千葉県千葉市生まれ。上智大学文学部卒業。2010年「花に眩む」で第9回女による女のためのR-18文学賞読者賞を受賞。13年『あのひとは蜘蛛を潰せない』で小説家デビュー。『暗い夜、星を数えて 3・11被災鉄道からの脱出』12年新潮社刊。『あのひとは蜘蛛を潰せない』13年新潮社刊。『骨を彩る』13年幻冬舎刊。『神様のケーキを頬ばるまで』14年光文社刊。『桜の下で待っている』15年実業之日本社刊。『やがて海へと届く』16年講談社刊=第38回野間文芸新人賞候補。『朝が来るまでそばにいる』16年新潮社刊。『眠れない夜は体を脱いで』17年徳間書店刊。『くちなし』17年文藝春秋刊。
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