2016年に本屋大賞1位を受賞し、2018年には山崎賢人さんの主演で映画化され話題を呼んだ『羊と鋼の森』。その作者である宮下奈都さんのデビュー作『静かな雨』は、彼女が2004年に執筆し、第98回文學界新人賞佳作に入選した作品です。
その作品がこの度、硬派な“本格派”俳優として人気の太賀さんと、先日“乃木坂46”の卒業し、新たな一歩を踏み出した衛藤美彩さんによるダブル主演で映画化されることが決定しました。
メガホンを取ったのは、『四月の永い夢』(2017)で世界4大映画祭のひとつモスクワ国際映画祭コンペティション部門に選出され、国際映画批評家連盟賞とロシア映画批評家連盟特別表彰をダブル受賞した、昨今の映画界で評価を高めている新鋭・中川龍太郎氏。
出演者と監督の若い力を結集させた本作で、日本映画界に真の愛を問いかけます。どうぞご期待ください。
『静かな雨』作品紹介
会社が潰れた日、パチンコ屋の裏の駐車場で、やたらと美味しいたいやき屋を見つけた行助。そこは、こよみさんという、まっすぐな目をした可愛い女の子が一人で経営するたいやき屋だった。行助は新たに大学の研究室の助手の働き口を見つけ、そのたいやき屋に通ううちにこよみさんと親しくなり、デートを繰り返すようになる。
だがある朝、こよみさんは交通事故の巻き添えで、意識不明になってしまう。家族のいないこよみさんのために、行助は毎日病院に通う。三月と三日経った日、奇跡的に意識を取り戻したこよみさんだが、事故の後遺症の高次脳機能障害で、短期間しか新しい記憶を留めておけないようになっていた──
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