作品
月刊「文藝春秋」に掲載され、話題となった、田辺文学の源泉にして時代の証言。
「普通」の人生を謳歌していたはずの四人に訪れる、思いがけない転機。コロナ時代の「普通」に揺れる、ある四人の男女のリアル。
娘がみじめな思いをしない結婚相手は誰か? 梨本宮伊都子妃が見つけ出した思いもかけない選択とは? ご成婚宮廷絵巻の開幕です。
菊池寛の将棋小説への疑問、志ん生のCDに隠された秘密、小津映画の原作をめぐる謎……国語教師の父と編集者の娘が解き明かす。
運命的に出会った夫婦の酒と転落の物語。謎の矢印の指し示すものは? 鬼才がリミッターを外して描く大問題作。
通信制高校に入学した沙羅は、幼馴染の万葉から読書の楽しさを教えてもらう。本を通じて互いに成長していく二人を瑞々しく描く。
北原白秋の創作における苦悩の軌跡を縦軸、三人の妻との愛憎を横軸に、「言葉の魔術師」と言われた文学者の苦闘の生涯に迫ります。
釧路を牛耳る影山莉菜。父の血をひく青年を後継者に育てようとするも苦難が降りかかる。重い十字架を背負った女が辿り着いた地とは。
冴えない会社員の広志にできた彼女は色白でとびきり可愛い“ばにらさま”。日常の向こう側に見える心のあり様を捉えた6篇。
折口山に暮らすのは、性交の回数を記録する愛人、どうしても起きられない女、生傷だらけの聖職者…世界の蓋を引き剥す連作短篇集。
妻子の待つ武漢へ、新型肺炎が蔓延し封鎖された中国をゆく男の決死行。中国からの亡命を余儀なくされた作家が放つ渾身のコロナ文学。
失踪して行方不明になったままの父、未完の『銀河鉄道の夜』、書きかけの小説。三つの未完の物語の中に「私」は何を見出すのか?
日本人初のイコン画家・山下りん。明治時代にロシアへ渡り、信仰と芸術の狭間で揺れながら激動の日露近代史を生き抜いた女性の生涯。
未来を案じて株取引に打ち込む華美を、「使わないお金は死んでいる」と恋人の直幸は笑う。幻影に覆われた現代を描きつくす傑作誕生。
両親の離婚で子供の頃に別れ別れとなった妹との再会を胸に、こころの居場所を求めて自らの魂を解放していくある女性の物語。
センス溢れるオフ・ビートな文体、爆発する無軌道なエネルギー。満場一致の松本清張賞受賞作にして新時代の青春小説、誕生――。
リアリズム小説でもあり幻想譚でもあるような文学の深みを覗かせる、時間によって磨き上げられた八編の小宇宙。
モデルが例外なく死に至るという“死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。その作品の裏側にある禁断の世界とは。渾身の美術ミステリー。
記憶を失くした少女が流れ着いたのは、ノロが統治し、男女が違う言葉を学ぶ島だった――。不思議な世界、読む愉楽に満ちた中編小説。
日本とパリに住んで年に一度の逢瀬を愉しむ夫婦、若い頃に破局した男女アイドル歌手の再会など、人生の黄昏模様を端正な筆致で描く。
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