作品
小料理屋の女主人百々子七九歳と若い頃から女が切れない奇妙な魅力をもった七つ年下の夫。半世紀連れ添った男を何故妻は殺したのか。
世界中が、好況に酔っていた2000年代半ば、そのまやかしを見抜き、世界経済のシステム自体が破綻する方に賭けた男たちがいた。
あの時、あの場所にいなければ……時代と過酷な運命に翻弄されながらも立ち向かい受け入れる、名もなき人々の美しい魂を描く短篇集。
人が立ち入ることが出来ない高放射能汚染区域〈ゾーン〉。あの世とこの世がつながる場所で生きる者たちの命の輝きを描いた傑作中篇。
松山出身の歌人正岡子規と軍人の秋山好古・真之兄弟の三人を軸に、維新から日露戦争の勝利に至る明治日本を描く大河小説。全八冊
戦争が勃発した……。世界を吹き荒れる帝国主義の嵐は、維新からわずか二十数年の小国を根底からゆさぶり、日本は朝鮮をめぐって大国・清と交戦状態に突入する。陸軍少佐・秋山好古は騎兵を率い、海軍少尉・真之も洋上に出撃した。一方、正岡子規は胸を病みながらも近代短歌・俳句を確立しようと、旧弊な勢力との対決を決意する。
日清戦争から十年——じりじりと南下する巨大な軍事国家ロシアの脅威に、日本は恐れおののいた。「戦争はありえない。なぜならば私が欲しないから」とロシア皇帝ニコライ二世はいった。しかし、両国の激突はもはや避けえない。病の床で数々の偉業をなしとげた正岡子規は、戦争の足音を聞きながら。燃えつきるようにして逝った。
明治三十七年二月、日露は戦端を開いた。豊富な兵力を持つ大国に挑んだ戦費もろくに調達できぬ小国……。秋山好古陸軍少将の属する第二軍は遼東半島に上陸した直後から、苦戦の連続であった。また、連合艦隊の参謀・秋山真之少佐も、堅い砲台群でよろわれた旅順港に潜む敵艦隊に苦慮を重ねる。緒戦から予断を許さない状況が現出した。
長引く戦争で、国力の尽きつつある日本。ロシアのバルチック艦隊が出動する。国家の命運を賭けた大海戦が始まった——。
長引く戦争で、国力の尽きつつある日本。ロシアのバルチック艦隊が出動する。国家の命運を賭けた大海戦が始まった——。全巻完結
日露戦争においてコサック騎兵を破った秋山好古、日本海海戦の参謀秋山真之兄弟と文学の世界に巨大な足跡を遺した正岡子規を中心に、昂揚の時代・明治の群像を描く長篇小説
自民→民主の政権交代は“熟年離婚”!? 「理念の鳩山」と「リアルの小沢」には何ができる? 言葉が欠落した日本の政治の深層に、稀代の論客二人が挑んだ“街場の政治論”。
『竜馬がゆく』の構想を胸に1961年11月から62年4月までに小説誌に発表された11篇を収録。単行本未収録作1篇を含む
『竜馬がゆく』『燃えよ剣』を執筆中に書かれた短篇を中心に。時代小説作家としてもっとも脂がのってきたころの仕事ぶりがよくわかる一巻
53歳の男が親友の妻と恋に落ちる。田村隆一、北村太郎ら戦後の詩人の群像を描ききった傑作長篇小説。中央公論文芸賞受賞作!
連載をスタートさせた七月隆文氏は、『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズの三上延氏と初の対談。さらに、『俳優 亀岡拓次』の映画化を記念して、原作者の戌井昭人氏と、監督の横浜聡子氏の対談も。
亀岡拓次、40歳。下着泥棒から火宅の作家まで、哀愁漂う男を演れば天下一。映画への愛に満ちた連作第2弾、安田顕主演で映画化!
多崎つくるは親友四人から理由も告げられず、突然絶縁された過去をもつ。恋人に促され、真相を探るべく一歩を踏み出し、旅に出る。
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