「私はただ幸せになりたかっただけなのに」。31歳、独身、派遣OLの春菜は、男に騙され、仕事も切られ、騙す側になろうと決めた。
第一章第二章第三章第四章解説 瀧井朝世
主人公は31歳独身、派遣社員の春菜。物語は、婚活中に男に金を騙し取られ、派遣先から仕事を切られるところから始まります。その後に出会い結婚の望みを託した男からも邪険に扱われた彼女は、憤りが積もり積もって、ついに「騙す側に回る」ことを決意、少しずつ“転落”の道を歩み始めます。しかし客観的には道を踏み外しているように見えても春菜の願いはただ一つ「幸せになる」ということだけ。解説の瀧井朝世さんが「こんな人、絶対に好きになれない。そう思うのにページをめくる手が止まらない」と書いたように、妙にまじめでポジティブ、特異な性格の彼女の行く末は、誰もが気になってしまうことでしょう。その味わいは、ブラックコメディのようでもあります。コロナ禍もあり、社会不安がまた首をもたげてきた昨今、彼女のエネルギーはある意味読者に勇気を与えるかもしれません。もちろん、「絶対にこんな人にはなりたくない」と思いながら、ですが。(担当KN)
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