書名(カナ) | ナカノキョウコトヨミトク ウンメイノエ サン ナゼ、ママナラナイ |
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ページ数 | 208ページ |
判型・造本・装丁 | 四六判 軽装 並製カバー装 |
初版奥付日 | 2020年11月25日 |
ISBN | 978-4-16-391291-2 |
Cコード | 0095 |
★「怖い絵」「名画の謎」など多くの人気シリーズを生み出してきた著者が、<運命>をテーマに名画を読み解くシリーズの最新刊。
カバーを飾るのは、ナポレオンの肖像画で名を馳せる以前のダヴィッドが描いた『マラーの死』。
最近ツイッターで人気を博した「#名画で学ぶ主婦業」でも話題になったこの絵(曰く「給食がないので弁当を持たせてください」という小学校からのお手紙を当日朝に発見した図)は、フランス革命で活躍したジャコバン派指導者のマラーの死が題材ということで、世界史好きにもなじみ深いのでは。
現代人の目にも鮮烈な印象を与えるこの名画は、革命後の混乱期に起こった暗殺の現場で、ダヴィッドが「遺体をスケッチして」描いた作品で、発表当時もセンセーショナルに受け止められました。
革命家として名声のあったマラーはなぜ“入浴中に”殺害されたのか? マラーが左手に持つ手紙に書かれた内容は? なんと犯人は20代前半の若い女性⁉ ……など、絵の背景や細部の情報を読み解いていくことで、<運命のドラマ>がありありと浮き上がってくるスリリングな絵画エッセイです。
そのほか、
「愛人の膝から立ち上がる女は 関係を清算できるのか?」
(ハント『良心の目覚め』)
「何もかも思い通りにゆかない、傲岸不遜な画家の生涯」
(クールベ『画家のアトリエ』)
「一体なぜ? 古代彫刻にまつわる不運の連鎖」
(アルマ=タデマ『フェイディアスとパルテノン神殿のフリーズ』)
「ギロチン台に向かった16人の修道女の行く末は……」
(ドラローシュ『ギロチン』)
「仏軍VS スペイン民衆、戦場で流れた夥しい血」
(ゴヤ『マドリード、1808 年5 月2 日』)
など、世紀を超えて魅力を放つ名画を深く知ることのできる17篇を収録。
絵画31点はすべてオールカラー掲載、主要絵画19点は引き出し線の入った詳細解説入り。見開きにまたがる絵も途切れず見られる製本の工夫を加えました。美しい絵と、絵に秘められた<運命のドラマ>をご堪能下さい。
◆運命を招き入れた瞬間
(ダヴィッド『マラーの死』/ボードリー『マラーの暗殺』)
◆感傷的なイギリス人
(ハント『良心の目覚め』)
◆この後、まさかの展開が
(ジェラール『プシュケとアモル』/ヘイル『プシュケと玉座のヴィーナス』)
◆予言か、呪いか
(コリア『デルフォイの巫女』/ミケランジェロ『デルフォイの巫女』)
◆性格が運命を決めるのか?
(クールベ『画家のアトリエ』/鴨居 玲『1982年 私』)
◆無名人の代表
(カラヴァッジョ『エマオの晩餐』/レンブラント『エマオの晩餐』)
◆不幸な家族の肖像
(ドガ『ベレッリ家の肖像』/オーチャドスン『功利的結婚』)
◆「かかあ天下」の時代
(ブリューゲル『悪女フリート』/メッケネム『ズボン(パンツ)をめぐる闘い』)
◆「白」への固執
(アルマ=タデマ/『フェイディアスとパルテノン神殿のフリーズ』)
◆さすがミステリの本場
(フリス『鉄道駅』)
◆あれかこれか or あれもこれも
(ラファエロ『スキピオの夢』『三美神』/バウス『カルタゴの廃墟を見る小スキピオとポリュビオス』)
◆衝撃のオペラ作品に
(ドラローシュ『ギロチン』)
◆究極のロマンティスト
(ロセッティ『ベアタ・ベアトリクス』/ホリデイ『聖トリニタ橋でのダンテとベアトリーチェ』)
◆手術風景、今昔
(レーピン『手術室の外科医エヴゲーニ・パヴロフ』/ヒンクリー『エーテルを使った初めての手術』)
◆女を待たせると怖い
(バーン=ジョーンズ『赦しの樹』/コリア『犯行後のクリュタイムネストラ』)
◆ゲリラ、奮戦す
(ゴヤ『マドリード、1808年5月2日』/『マドリード、1808年5月3日』)
◆政変は貞女の死から
(レンブラント『ルクレツィア』/リッピ『ルクレツィアの物語』)
・年表(作品に関連する出来事/近い時期の日本での出来事)
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