単行本

われは熊楠 岩井圭也

2,200 (税込)
発売日2024年05月15日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) ワレハクマグス
ページ数 336ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2024年05月13日
ISBN 978-4-16-391840-2
Cコード 0093
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単行本

われは熊楠 岩井圭也

2,200 (税込)
発売日2024年05月15日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) ワレハクマグス
ページ数 336ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2024年05月13日
ISBN 978-4-16-391840-2
Cコード 0093

第171回 直木賞候補作 奇人にして天才――カテゴライズ不能の「知の巨人」、その数奇な運命とは

「知る」ことこそが「生きる」こと

研究対象は動植物、昆虫、キノコ、藻、粘菌から星座、男色、夢に至る、この世界の全て。
博物学者か、生物学者か、民俗学者か、はたまた……。 


慶応3年、南方熊楠は和歌山に生まれた。
人並外れた好奇心で少年は山野を駆け巡り、動植物や昆虫を採集。百科事典を抜き書きしては、その内容を諳んじる。洋の東西を問わずあらゆる学問に手を伸ばし、広大無辺の自然と万巻の書物を教師とした。
希みは学問で身をたてること、そしてこの世の全てを知り尽くすこと。しかし、商人の父にその想いはなかなか届かない。父の反対をおしきってアメリカ、イギリスなど、海を渡り学問を続けるも、在野を貫く熊楠の研究はなかなか陽の目を見ることがないのだった。
世に認められぬ苦悩と困窮、家族との軋轢、学者としての栄光と最愛の息子との別離……。
野放図な好奇心で森羅万象を収集、記録することに生涯を賭した「知の巨人」の型破りな生き様が鮮やかに甦る!

担当編集者より

近著が山本周五郎や推理作家協会賞にノミネートされる等、いま最も注目を集める若手作家の一人、岩井圭也さんによる初めての歴史小説が誕生しました。
著者自身が「特別な作品」と語る本作で描くのは、博物学や民俗学などの分野に偉大な足跡を残した南方熊楠。
「知の巨人」として広く知られる熊楠ですが、彼を主人公とした物語は、実はほとんどありません。世界を股にかけ、在野を貫いた破天荒なキャラクターは、いっけん物語向きに思えますが、動植物から菌類、性、夢と多岐にわたる研究対象の広さは、面白さと同時に、捉えどころのなさも持ち合わせているからかもしれません。
そんな“難物”に著者があえて挑んだのは、和歌山にルーツを持ち、大学院では菌類の研究をしていたという不思議な共通点があったから。そのせいか、書いているそばから物語のなかの熊楠は、当初の構想を離れて好き勝手に暴れまわり、まるで何者かが著者の肉体を借りて執筆しているようで、小説を書きながら初めて「怖い」とまで感じたそうです。
その言葉の通り、かつてない熊楠像で綴るエモーショナルな歴史小説が誕生しました。ぜひ、奇人にして天才の人生に没入してください。

著者

岩井 圭也

1987年生まれ。大阪府出身。北海道大学大学院農学院修了。2018年『永遠についての証明』で野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー。23年『完全なる白銀』で山本周五郎賞候補、『最後の鑑定人』で日本推理作家協会賞候補。その他の著書に『水よ踊れ』『生者のポエトリー』『付き添うひと』『楽園の犬』『暗い引力』「横浜ネイバーズ」シリーズなど多数。

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