書名(かな) | うよくとさよくのげんりゅう きんだいにほんのちかすいみゃく |
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ページ数 | 256ページ |
判型・造本・装丁 | 新書判 |
初版奥付日 | 2025年03月20日 |
ISBN | 978-4-16-661487-5 |
Cコード | 0295 |
知的エリートたちに蔓延したマルクス主義の勃興と敗北、陸軍青年将校らの心をつかんだ北一輝の国家社会主義、そして井上日召らテロリストの横行――。
戦前日本のテロルから安倍晋三首相暗殺までを貫く「保阪近現代史」の決定版!
日本はなぜ無謀な戦争に突っ走り、負けたのか? それから80年経った今、なぜ日本は同じような失敗を繰り返しているのか?――近現代史の第一人者である保阪氏は、「地下水脈」という歴史観にたどり着く。
明治初期、「日本をこれからどのような体制の国家にするか?」をめぐって〝主導権争い〟がおこなわれた。
著者はこの間に、次の5つの国家像が模索されたと考えている。
①欧米列強にならう帝国主義国家
②道義や倫理を尊ぶ道義的帝国主義的国家
③自由民権を軸にした民権国家
④アメリカにならう連邦制地方分権国家
⑤攘夷を貫く小国家
実際の歴史では、日本は①を歩み、すべてが軍事に収斂していくことになる。その結末が、昭和の悲惨な敗戦であった。
では、残る②〜⑤の国家像は、そのまま消えてしまったのか?
そうではない。
これらの地下水脈は反体制運動に流れ込んだ。社会主義者、マルクス主義者、アジア主義者、国家社会主義者、アナキスト、農本主義者たちは、地下水脈を受け継ぎながら、社会の変革を企図していったのである。
「地下水脈」という歴史観でとらえれば、左翼運動の失敗も国家社会主義と軍の結託も、昭和天皇の「人間宣言」の意図も、そして安倍暗殺事件の奥底にあるものも、クリアに見えてくる。
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