帰艦セズ 吉村昭

858 (税込)
発売日2023年07月05日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) キカンセズ
ページ数 256ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2023年07月10日
ISBN 978-4-16-792071-5
Cコード 0193
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帰艦セズ 吉村昭

858 (税込)
発売日2023年07月05日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) キカンセズ
ページ数 256ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2023年07月10日
ISBN 978-4-16-792071-5
Cコード 0193

徹底した取材から浮かび上がる「事実」の重み――必読の七短篇

昭和19年、巡洋艦「阿武隈」の帰還兵・成瀬時夫が、小樽郊外の山のなかで
「飢餓ニ因ル心臓衰弱」で死んだ。
市役所を退職し、いまは北海道の民衆史研究会で活動をする橋爪は、
自らの過去の経験から、成瀬は‶逃亡〟したのではないか、と直感。
遺族を探し、調査をするようになる――。

長篇小説『逃亡』と合わせ鏡のようになっている表題作をはじめ、
大阪の篤志面接委員から聞いた話をもとにした「鋏」、
ある寺の墓石をつくる石材店主がもらしたことがきっかけとなった「白足袋」、
能登の岩海苔採りの遭難を報じた新聞記事がヒントになった「霰ふる」など、全7篇。

不可解な謎を秘めた人の生の、奇妙な一面を見事にすくい上げ、徹底した取材と想像力により文学作品に結実した短篇集。待望の新装版。

文庫解説:梯久美子(ノンフィクション作家)

担当編集者より

ある海軍機関兵が山中で餓死した、という戦時下の記録から
かつて逃亡兵だった男が、自らの過去と対峙しながら
真相を追っていく表題作。
ほかに、篤志面接委員による実話を元にした「鋏」、
能登半島の村で起きた岩海苔採りの遭難死に材を得た「霰ふる」など、
徹底した取材と調査によって小説に昇華した7篇。
ノンフィクション作家・梯久美子さんによる解説も必読です!

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