リアルになった家の間取り
漫画の登場人物にはモデルはいません。なので、沢村家の父も母も娘も架空の人物です。わたしが今まで生きてきた中で、会った人たち、見た人たちのかけらで出来ているのかもしれません。
「毎週、大変でしょう?」
と、よく言われるのですが、実は、毎週描いてはいません。描くときは、集中して一気に描くほうが性にあっているので、1日で数本仕上げています。そして、だいたい2~3ヶ月先の号まで、編集者にお渡しするようにしています。
季節感は大切なので、カレンダーを見て、花や野菜、食べ物の旬は調べるようにし、漫画に取り入れています。
「あ、これ、沢村さん家族っぽい」
と思ったことは、手帳に書き留めておくようにもしています。
書籍化にあたり、少し長めの描き下ろし作品も収録しています。タイトルは「沢村さん一族の長い一日」。沢村さん家の父・四朗の故郷に、家族そろって行くという1話です。
彼らの出身地はどこにしよう?
新潟に決めたのは、担当編集者の出身地で、原稿の方言指導がスムーズだったからです。個人的にも何度か旅行をして、とても好きな場所だったというのもあります。
久しぶりに会う親戚のおじさんやおばさんの少し老いた姿に、ヒトミさんはちょっと切なくなりますが、さわやかなお話が描けたと思います。
「沢村さん家の間取りがあったら楽しそうですよね」
編集者に言われて、「楽しそう! 描きます」と言ったものの、間取りって難しいんですねぇ。結局、知り合いの建築家にお願いしました。リアルな図面になって、逆に面白いんです。ぜひ、いろいろ楽しんでいただければと思います!
-
『赤毛のアン論』松本侑子・著
ただいまこちらの本をプレゼントしております。奮ってご応募ください。
応募期間 2024/11/20~2024/11/28 賞品 『赤毛のアン論』松本侑子・著 5名様 ※プレゼントの応募には、本の話メールマガジンの登録が必要です。