文春写真館

旅する巨人宮本常一とパトロン渋沢敬三

文・写真: 「文藝春秋」写真資料部

旅する巨人宮本常一とパトロン渋沢敬三

 写真左の宮本常一は明治四十年(一九〇七年)瀬戸内海山口県周防大島に生まれる。

 在野の民俗学研究者として、日本列島をくまなく調査した。柳田国男以降、最大の業績をあげたとされる。その宮本を渋沢敬三はパトロンとして終生支え続けた。

〈宮本君は単なる学徒ではない。大島の家には田畑もあり、老母と奥さんが居られ、百姓をし米もとり蜜柑も作り、又柴も山に刈りに行っている。(中略)篤農家的素質と訓練を持ち合わしている〉(「文藝春秋」昭和三十六年八月号「わが食客は日本一」渋沢敬三より)

 宮本常一は昭和五十六年(一九八一年)没。

 写真右の渋沢敬三は渋沢栄一の孫として明治二十九年に生まれた。若い頃は動物学者を志したが、祖父栄一から懇願され、第一銀行に入行。家督を継ぐ形で銀行家となり、昭和十九年、日銀総裁となる。戦後、幣原内閣の大蔵大臣として預金封鎖、新円切り替え、財産税導入などの政策を打ち出した。その結果、自らも自宅を手放した。学問を志した若き日の思いは断ち切りがたく、宮本のほか、今西錦司、江上波夫、中根千枝、梅棹忠夫、網野善彦ら数多くの学者を援助した。昭和三十八年(一九六三年)没。写真は、昭和三十六年撮影。

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