長期にわたった佐藤栄作政権の後継を田中角栄と争った福田赳夫。熾烈な戦いは角福戦争と呼ばれた。田中内閣が金権問題を追及されて瓦解、三木武夫内閣でロッキード事件が起こり、田中角栄は逮捕された。福田赳夫はその三木の後をついで念願の総理大臣に就任した。
田中角栄が庶民の代表とすれば、福田は東大法学部卒業後、高等文官試験に一番で合格して大蔵省に入省したエリートとして対比された。明治三十八年(一九〇五年)生まれ。昭和二十三年(一九四八年)昭電疑獄事件に関連して収賄容疑で逮捕される。無罪となるが退官、その後国会議員となる。
写真は昭和四十二年(一九七七年)、当時の佐藤内閣で大蔵大臣をつとめたときのもの。キャッチ・フレーズをつける名人としても知られ、〈狂乱物価〉〈昭和元禄〉の流行語を生み出した。
夜食を食べているかたわらに黒電話が四台もあるのが時代をホウフツとさせる。
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