- 2012.10.26
- 書評
ファッションを通じて元気を届ける
文:林 恵子 (DoCLASSE(ドゥクラッセ)社長)
『私らしく、もっと輝く!40歳からのおしゃれレッスン』 (林恵子 著)
ジャンル :
#趣味・実用
「日本のマダムを元気にしよう」
私がそんな使命にかられてファッションの通販会社ドゥクラッセを立ち上げたのは2007年のこと。以来、順調にファンを増やし、今では会員数が80万人を超すまでになりました。
ドゥクラッセのお客様は40代から60代の女性が中心。女性にとっての40代以降は人間的な魅力が輝く時期ですが、体型的には次々と悩みが増えるときでもあります。
私自身、身長が低い、二の腕が太い、下半身が太いなどたくさんの悩みを抱えています。他にも、お腹が気になる、お尻が大きいといった悩みをお持ちの方も多くいらっしゃいます。
それでも不思議なもので、服によってそんな悩みをカバーしたり、目立たなくしたりすることができるのです。この本には、自分の欠点を乗り越えて見違えるほどお洒落になるための具体的なヒントをたくさん詰め込みました。
私たちが作る服は、「着ることでワンサイズ細く見せる」「絶妙な配色で顔を明るく見せる」「着心地がよく楽な気分になれる」ということに気を配っています。とくに、「着やせする服」としてメディアで取り上げていただくことが多くたいへん好評ですが、その秘密もこの本で余すことなく披露しています。
そもそも、私がこの会社を立ち上げるまでには様々ないきさつがありました。
小さなころからお洒落が大好きで、少女時代には自ら服を手作りしていたこともあったほどです。そして、大学に入学して上京すると、家庭教師のバイト代も服に注ぎ込むほどお洒落にのめり込みました。といっても、服はあくまでも趣味。当初は仕事にしようとは考えず、卒業後は外資系の広告代理店などで働くことになります。
時あたかもバブル真っ盛り。先輩から「服は幸福の福」と教わり、高価な一流ブランドの服を着こなす毎日でした。果たして運や縁に恵まれて順調にキャリアを積み、40歳で縁あって、米国最大手通販アパレルブランドの日本支社長を引き受けることになったのです。
7年間必死で取り組み、業績を順調に伸ばしはしたものの、米国の方針と日本の現状には大きな隔たりがありました。日本の女性にはこんな服が似合うのに、こんな着こなしを提案すればいいのに――とアイデアが次々と湧いてくるのに実現できない、そんなジレンマが募るばかりだったのです。
と同時に、プライベートでも気づくことが多くなってきました。30代までは何を着てもそれなりに似合っていたのですが、40代になると違います。疲れているときに暗い色の服を着ると、顔色が悪く見えてしまったり、着こなしによって体型が崩れて見えたり……。
逆に、明るい色の服を着ると顔が明るく見えて元気が湧いてくる、ちょっとした工夫によって体のラインをほっそり見せることができるということも実感し、ファッションの力の偉大さをあらためて見直すことになりました。
けれど、40代以降の女性が気軽にお洒落に着こなせる服は、なかなか見つかりません。まわりの同世代の女性に聞いても、何を着たらいいのかわからないという声が多い。それなら私が作りましょう、となけなしの財産をつぎ込んで会社を興してしまったというわけです。
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