日本を代表する作家を招き「本を読むこと」「文学に親しむこと」の素晴らしさを、広く世に訴えるプロジェクト「人生に、文学を」も今回で第13講目になりました。
今回のテーマは「文学、アジアへの視線」
昨今、アジア圏出身の作家が日本や世界で注目されるケースが増えています。
そこで今回は「文学、アジアへの視線」をテーマに、高樹のぶ子さん、東山彰良さんを講師にお招きします。高樹さんはアジア各国の作家との交流を重ね、その成果を作品に昇華されており、台湾生まれの東山さんは、台湾やアメリカを描く作品が高い評価を受けております。
会場となる早稲田大学には、中国、韓国、台湾を中心に、アジアから4000名を超える留学生を迎えており、積極的な海外交流を図っております。
講義内容
第1部にご登壇いただく東山彰良さんの演題は「越境文学のアイデンティティ」、第2部の髙樹のぶ子さんは「アジアの多様性」です。お二人からのメッセージをここでご紹介します。
東山彰良
多様なアイデンティティが認められつつある昨今、その反動のように固定概念に固執する人たちもいます。そのような固定概念を相対化し、価値観の衝突を和らげるのも、文学の役割のひとつだと思います。
多様なアイデンティティが認められつつある昨今、その反動のように固定概念に固執する人たちもいます。そのような固定概念を相対化し、価値観の衝突を和らげるのも、文学の役割のひとつだと思います。
髙樹のぶ子
一神教に洗浄されていないアジアには、混沌とした魅力があります。
人間の内面も何でもありで、それがアジアの文学に摩擦熱を与えているのだと思います。
一神教に洗浄されていないアジアには、混沌とした魅力があります。
人間の内面も何でもありで、それがアジアの文学に摩擦熱を与えているのだと思います。
第3部は、早稲田大学の李成一教授に司会として入っていただき、髙樹のぶ子さんと東山彰良さんの公開討論を企画しています。早稲田大学に通う留学生にも参加してもらう予定でおり、熱気のある討論が繰り広げられること必至です。ぜひご参加ください。
参加する際は課題図書を読んでいただく必要があります。参加方法を含め、詳しくはこちらをご覧ください。
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