seriesシリーズ一覧
仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズを年代別にご紹介
※背景が黄色の文字はミステリー各賞受賞歴
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不穏な眠り
〈鉄道ミステリフェア〉の目玉として借りた時刻表が盗難にあう「逃げだした時刻表」。相続で引き継いだ家に居座り、死んだ女の知人を捜してほしいという依頼を受ける「不穏な眠り」。頼まれると嫌といえず、いつも満身創痍の葉村晶。
探偵社の事務所にしている本屋の二階の一室に住み込む。
「この仕事を長くやって、好奇心が殺した猫をたくさん見てもきた。お呼びでないのに首を突っ込んで、いいことなどまったくない。」
- 2019.12.23書評
- 不運で律儀でタフで愉快な葉村晶さん、ぜひ一杯飲みましょう。(辻真先:作家)
- 2019.12.05インタビューほか
- 女探偵が歩く街
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錆びた滑車
このミス3位週刊文春6位ミステリマガジン5位
尾行していた老女同士の喧嘩に巻き込まれた晶は、その一人、ミツエの持つアパートに住むことになる。交通事故で記憶を失ったミツエの孫・ヒロトは、なぜ自分が事故現場にいたのか調べてほしいと依頼する。
シェアハウスを出て三鷹台の古いアパートに移り住む。
「飛べなくてもブタはブタだが、歩けない探偵は探偵ではいられない。」
- 2018.08.21インタビューほか
- 強運の女探偵──女探偵・葉村晶シリーズ
- 2018.08.20書評
- 僕とミステリ書店〈TRICK+TRAP〉と女探偵・葉村晶の不思議な関係(戸川安宣:編集者)
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静かな炎天
このミス2位ファルコン賞SRアワード2017
依頼が順調に解決する真夏の日、晶はある疑問を抱く(「静かな炎天」)。クリスマスイブのイベントの目玉である初版サイン本入手のために翻弄される晶の過酷な一日(「聖夜プラス1」)。タフで不運な女探偵の魅力が満載!
40代。書店のバイト店員にして、〈白熊探偵社〉の調査員。
「どんなに大変でも、やはりわたしには探偵仕事が天職なんだろうと思う。」
- 2016.08.24書評
- 四十肩すら魅力的な女探偵。葉村晶は唯一無二、圧倒的なヒロインなのである。(大矢 博子:書評家)
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さよならの手口
このミス4位週刊文春10位SRアワード2015
古本引取りの際に白骨死体を発見して負傷した晶は、入院した病院で同室の元女優から、20年前に家出した娘の安否についての調査を依頼される。かつて娘の行方を捜した探偵は失踪していた──
40代。新宿区のアパートが地震で住めなくなり、調布市仙川のシェアハウスに引っ越す。書店のアルバイトもずるずると続けている。
「消えても、誰にもさほど心配してもらえない人間だということがわかっただけだった。わたしみたいに。」
- 2014.12.01書評
- 長いお別れのあとに(霜月 蒼:ミステリ研究家)
- 2014.11.10インタビューほか
- 最高にタフな女探偵・葉村晶がパワーアップして還ってきた!
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暗い越流
日本推理作家協会賞(表題作・短編部門受賞)
「蠅男」では37歳でフリー調査員を続けているが、「道楽者の金庫」では40歳過ぎ。長谷川探偵調査所は閉鎖され、探偵仕事は開店休業中。旧知の富山泰之から誘われ、吉祥寺にあるミステリ専門書店〈MURDER BEAR BOOKSHOP 殺人熊書店〉でアルバイトとして働く。(光文社文庫 2016年10月刊行)
「探偵という職業は、ときどき、淡泊なプライベートをおぎなってあまりある面白さをわたしの人生に持ち込んでくれる。」
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悪いうさぎ
日本推理作家協会賞候補作
家出中の女子高生ミチルを連れ戻す仕事で怪我を負った葉村晶は、1か月後、ミチルの友人探しを依頼される。他にも姿を消した少女がいた。彼女たちはどこに消えたのか? 真相を追う晶は何者かに監禁される。
31歳。フリーの調査員として女子高生の失踪事件を追う。相場みのりのマンションを出て、新宿の古いアパートに引っ越す。
「探偵なんて仕事をやめて、適当なオトコを見つけて結婚するなり、もっと楽な仕事につくなりすればよかったのだ。そうすればこんなところでのたれ死にしなくてもすんだはずなのに。」
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依頼人は死んだ
念願の詩集を出版し順調だった婚約者の突然の自殺。検診を受けていないのに送られてきたガンの通知。決して手加減をしない女探偵・葉村晶に持ちこまれる様々な事件の、切なく恐ろしい真相。
もうすぐ29歳。フリーの調査員として、長谷川探偵調査所と契約。友人の相場みのりと同居を始める。
「セールスポイントは貧乏を楽しめること。口が固いこと。体力があること。百人いれば、そのうちの三十人くらいにあてはまりそうな売り文句だ。」
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プレゼント
トラブルメイカーのフリーター・葉村晶とピンクの子供用自転車で現場に駆けつける小林警部補の二人が巻き込まれた8つの事件。
初登場時は20代半ばのフリーター。ライターやテレフォン・サービス業を経験した後、長谷川探偵調査所に入社する。
「よもやこの仕事……興信所の調査員という仕事なんぞにはまることになろうとは。」