書評

不運で律儀でタフで愉快な葉村晶さん、ぜひ一杯飲みましょう。

文: 辻 真先 (作家)

『不穏な眠り』(若竹七海 著)

『不穏な眠り』(若竹七海 著)

“あの”ヒロイン葉村晶の短編集である。

“あの”とは、“どの”ヒロイン?と仰る不勉強な読者のため、かいつまんでご紹介しておこう。

 国籍・日本、性別・女。吉祥寺にあるミステリ専門書店〈MURDER BEAR BOOKSHOP〉の店員にして、この書店が半ば冗談で公安委員会に届出をした〈白熊探偵社〉に所属する、ただひとりの調査員でもある。

 本書の123ページからコピペしたのはぼくだが、書いたのは作者だから、安心して覚えていただきたい。

 ぼくはこの女探偵を、不運だが律儀でタフ、そして愉快な主役として認識している。愉快なぞと形容されて本人は不愉快かも知れないが、ごめんなさいね葉村さん、二読三読するごとに笑いを禁じ得ないのが正直な感想なんですから。

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不穏な眠り若竹七海

定価:本体650円+税発売日:2019年12月05日

錆びた滑車若竹七海

定価:本体800円+税発売日:2018年08月03日

静かな炎天若竹七海

定価:本体690円+税発売日:2016年08月04日

さよならの手口若竹七海

定価:本体850円+税発売日:2014年11月07日

悪いうさぎ若竹七海

定価:本体780円+税発売日:2004年07月09日

依頼人は死んだ若竹七海

定価:本体700円+税発売日:2003年06月10日


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