日本文学振興会より、第164回芥川龍之介賞の候補作が発表されました。選考委員会は、きたる2021年1月20日(水)都内で開催されます。
◆選考委員(五十音順) 小川洋子・奥泉光・川上弘美・島田雅彦・平野啓一郎・堀江敏幸・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一
◆正賞:時計 副賞:賞金100万円
候補作品(作者名:五十音順)
宇佐見りん(うさみ りん)「推し、燃ゆ」文藝秋季号
1999年生まれ。2019年「かか」で第56回文藝賞を受賞。同作を単行本化した『かか』でデビュー。
〈作品〉「かか」2019年文藝冬季号、単行本は19年河出書房新社刊=第33回三島由紀夫賞受賞、第42回野間文芸新人賞候補。「推し、燃ゆ」20年文藝秋季号、単行本は20年河出書房新社刊。
尾崎世界観(おざき せかいかん)「母影(おもかげ)」新潮12月号
1984年生まれ。2001年結成のロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル・ギター。12年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。16年、初の小説『祐介』を書き下ろしで刊行。
〈作品〉『祐介』2016年文藝春秋刊。『苦汁100%』17年文藝春秋刊。『苦汁200%』18年文藝春秋刊。『犬も食わない』18年新潮社刊(千早茜との共著)。『泣きたくなるほど嬉しい日々に』19年KADOKAWA刊。『身のある話と、歯に詰まるワタシ』20年朝日新聞出版刊(対談集)。
木崎みつ子(きざき みつこ)「コンジュジ」すばる11月号
1990年生まれ。2020年「コンジュジ」で第44回すばる文学賞を受賞。
〈作品〉「コンジュジ」2020年すばる11月号。
(顔写真なし)
砂川文次(すなかわ ぶんじ)「小隊」文學界9月号
1990年生まれ。神奈川大学卒。元自衛官。地方公務員。2016年「市街戦」で第121回文學界新人賞を受賞。
〈作品〉「市街戦」2016年文學界5月号。「戦場のレビヤタン」18年文學界12月号=第160回芥川龍之介賞候補、単行本は19年文藝春秋刊(「市街戦」併録)。「臆病な都市」20年群像4月号、単行本は20年講談社刊。
(顔写真なし)
乗代雄介(のりしろ ゆうすけ)「旅する練習」群像12月号
1986年生まれ。法政大学社会学部メディア社会学科卒。2015年、「十七八より」で第58回群像新人文学賞を受賞しデビュー。18年、『本物の読書家』で第40回野間文芸新人賞を受賞。
〈作品〉「十七八より」2015年群像6月号、単行本は15年講談社刊。「本物の読書家」16年群像9月号、単行本は17年講談社刊=第40回野間文芸新人賞受賞。「未熟な同感者」17年群像7月号(『本物の読書家』に併録)。「生き方の問題」18年群像6月号、「最高の任務」19年群像12月号=第162回芥川賞候補作、単行本は20年講談社刊(「生き方の問題」併録)。『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』20年国書刊行会刊。