作品
妻に下された「治療不能のガン」の診断。告知せず、病院泊まり込みの看病を続けた。夫人の没後、翌年に自死。いま不朽の手記が甦る。
日本人にとって天皇とは何か。戦後民主主義のなか、国民統合の象徴たらんと努めてきた昭和天皇の姿を、畏敬と感動を込めて語る。
滅亡を予期しながらなぜ、何に対し西郷は戦わざるをえなかったのか?近代日本に対峙する西郷隆盛の意味を問い直す画期的労作
明治維新の大立者・西郷隆盛は、なぜ滅亡必至の西南戦争に立ったのか? その思想と最期をめぐる著者畢生の意欲作、ついに文庫化。
夫人のガン発覚から死までを克明に描き、夫婦、ガン告知、生と死とは何かを問うた感動の手記「妻と私」に、絶筆「幼年時代」を併録
アメリカの影から逃れられない戦後日本。その哀しみと怒りをもとに、戦後憲法や日本の言説空間を覆う欺瞞を鋭く批判する。
日本文学の特性とは何か? 藤原惺窩、近松門左衛門、井原西鶴、上田秋成などの江戸文藝を丹念に読み、その問いに答える。初文庫化。
「母はどんな声だったろう」。残された断片から母の姿を蘇らせながら、昭和の時代と自らの存在を見詰め直そうとした感動的作品。未完
死と競うように看病は続く。甘美な思い出、底知れぬ苦悩。そして妻が逝った時、自らも死の淵に立つ。生死の深淵を描く感動的作品
混迷の現代にこそ「西郷という思想」は必要とされているのだ。歴史を、現下の政治・経済を論じながら、西郷の意味を現代に問う
滅亡を予期しながらも何故、何に対し西郷は戦わざるを得なかったのか? 近代日本に対峙する西郷隆盛の意味を問い直す画期的評伝
自己欺瞞の政治、「正義」の名を借りた暴力、人を忘れた教育……。国家、そして国民一人一人からいま最も大切なものが失われていく
座して亡国を待つことはできない。震災、経済破綻、政治不在。危機の日本を憂い敢えて問う。国家の拠って立つ所はどこにあるのか?
人にはそれぞれ帰る場所がある。懐かしい土地、忘れられぬ人々。卓越した文芸評論家が意外な素顔を覗かせる心暖まるエッセイ集
日本は「無条件降服」をしたのではない。国家の主権を無視した「占領」はポツダム宣言違反であった。史料を克明に検証し、日本人自らが覆い隠してきた敗戦と占領の実像を再検証する。
漱石を楽しみ、小説の“いま”を憂い、世を去った作家たちを悼む。文学だけが開き得る芳醇な世界にいざなう香り高い文藝エッセイ集
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