作品
いにしえより行き場を失った数多の人々を迎えてきた遍路宿「さぎのや」で、家出した少女・雛歩は自らの生き方と幸せを見つけていく。
家計を支える妻、妻の幼なじみの女性との三角関係からはじまる想像を絶する事態。生きる意味を読者に投げかける長編。
診療所を一代で総合病院にした父と、落ちこぼれだったが天才的な経営手腕を発揮する次男。大病院の栄華と躓き、家族の確執を描く。
妻の視点から稀代の歌人との暮らしぶりを描く表題作をはじめ、鎌倉、室町、江戸期に題材をとった女性が主人公の歴史小説5編を収録。
本屋が選ぶ時代小説大賞&冬の豪華読切小説 万城目学一挙230枚!
ライト兄弟が世界最初の飛行機を飛ばす何年も前に、独自の構想で航空機を考案した奇才・二宮忠八の波乱の生涯を描いた傑作長篇
押伏村には、六十歳を越えると蕨野へ棄てられる掟がある。老人たちの悲惨で滑稽な集団生活。死してなお魂は生き永らえるのか——
最後の木版浮世絵師といわれた光線画家・小林清親の波瀾に充ちた半生と江戸から明治に移りかわる風俗、庶民の生きざまをあざやかに描いた第百回直木賞受賞の長篇。(田辺聖子)
日本が戦後はじめて参加する夏季五輪を放送すべく、当代一の人気アナウンサー和田信賢は体調不良も顧みずヘルシンキに乗り込む。
アン41歳、家族で暮らすグレン・セント・メアリ村に新しい牧師一家がやってきた。第一次世界大戦が影を落とす前の平和な時を描く。
商人の家系に生まれた結子は、幼い頃からキモチワルイ状況をそのままにはできない。そんな彼女の「問題解決とその調達人生」を描く。
89歳の死の直前まで綴ったピュアな初恋の記憶、死後発見された「死への道程」など、戦後日本を体現した作家のラスト作品集。
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