作品
夫・武田泰淳と過ごした富士山麓別荘での日々や、彼の死後に綴ったエッセイなど。武田百合子ならではの視点が光る名随筆集。
「才女」の形容を遥かに超えたベストセラー作家有吉と、夫・恋人・息子への愛の苦悩を歌と小説に昇華させた岡本の遺した散文、書簡。
淡々と記された人々の動きに宿る「人間くささ」。優しい眼差しで美しき“昭和”を描き出す。
森茉莉の豊潤で鋭い批評性を堪能できるエッセイと、吉屋信子のユニークな観察眼が光る交遊録。対照的な二人の作家による名随筆集。
漢籍素読から家事全般まで全て父・幸田露伴から仕込まれた幸田文。質朴かつ一筋縄でいかない文章は、生きた人間のように面白い。
作家として充実を極めていた最中に亡くなった向田。貧しいけれど懐かしい、豊かだけれど淋しい“昭和”がその文章から浮かび上がる。
日本を飛び出しパリでシャンソン歌手として花開いた石井、共産主義活動に挫折し職業としての脇役女優を選んだ沢村の波乱万丈な人生。
ミラノの友人、急逝した夫、芦屋の幼馴染み――回想の数だけ出会いと幸福があった。涙なしに読み進められない一期一会の随筆集
女性で初めて芥川賞を受賞した中里、晩年になり代表作『秀吉と利休』をものした野上。2人の作家の豊かな想像力を育んだ、日常の記録
名門にうまれ、女性として初めて能舞台に立ち、各地に巡礼の旅に赴いた。そして一流の文化人と交流した。膨大な仕事の軌跡を辿る
『クマのプーさん』の紹介者・石井桃子の幼い頃の思い出や太宰治などとの交流。映画スター・高峰秀子の愛憎をつきぬけた人間観察
切り盛り上手、美しく逞しい主婦だったこの人は、詩人の目で記録を残した。日記文学史上の傑作『富士日記』抄、綺羅星の如き随筆群
恋多き人、敏腕編集者、一途な小説修業――多彩な顔を持つ宇野千代。戦争体験を経て生の讃歌を強靭な文章でうたいあげた大庭みな子
「倉橋由美子の小説作法」「倉橋由美子の小説批評」「倉橋由美子の性と死」。熱烈な愛読者が選ぶ毒にも薬にもなるエッセイ30数篇
有吉佐和子が20代頃に書いた自負溢れるエッセイや後年のルポ、岡本かの子が夫・一平、息子・太郎そして自分を綴った文章の数々
父・露伴に家事を仕込まれた娘時代からその父を看取るまで、身近な人間観察や、自然の持つ力への畏敬など。随筆の真髄を知る1冊
森茉莉一流の“贅沢論”、食のエッセイ、婚家での暮らし。吉屋信子の同時代の女性作家たちへのオマージュ。流麗な文章の醍醐味
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