
私生活をより良いものにしたかったら、生産性を損なうことなく労働の負荷を軽くしていく必要がある。日本人が考え方を変えてバカンスについて語るようになり、週末のことを考えるようになったとき、あるいは友人や妻、子供たちと過ごす時間のことを考えるようになったとき、ただ動物のように何も考えず黙々と働くよりも、高い生産性が得られるだろう。そして同時に、セクシャリティやエロス・官能についての考え方も変わると私は思う。
<編集長より>
男性週刊誌では「死ぬまでSEX」など中高齢者を煽る報道が過熱し、「アンアン」のSEX特集からはセックス・マニュアルすら消えようとしている。この国のセックスは、官能の本質から大きく離れてしまったのではないか……。
このように編集部で話し合って、「日本人のセックス」は世界ではどのように見られているのか、元サッカー日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏に寄稿してもらうことになりました。
「ヨーロッパのセックスはより感覚的で官能的だ。相手との人間関係がなければ成立しないからだ。ところが日本は、まるで工場の機械のような印象だ」
これらの分析には、トルシエ氏ならではのインテリジェンスと説得力があります。
「オール讀物」10月号は年に一度の「官能的」特集として、桜木紫乃(直木賞受賞第一作)、小池真理子などの人気作家に官能短篇を依頼する一方で、岸惠子「わりなき恋、その愛と性」では大女優に思うところを語っていただきました。フィリップ・トルシエ氏による本稿は、エッセイ特集「不思議の国のエロティシズム」の一篇で、佐藤優、鹿島茂、岩下尚史、高野秀行、旭天鵬の各氏にも寄稿いただきました。
そのほかにも、数多くの小説&エッセイを幅広い読者に提供しています。ぜひ一度、ご覧ください。
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