池井戸潤さんの痛快政治エンタメ小説『民王』が、初めて舞台化されることが決定。2026年9・10月にシアタークリエほかで、ミュージカルとして上演されます。7月27日、制作発表記者会見が行われ、キャスト・スタッフが登壇しました。

 会見冒頭では以下の劇中歌4曲が、メドレー形式で披露されました。

● 「民衆の愚痴」
● 「誠意を見せてみろよ」
● 「今は何者でもないけれど」
● 「民王のテーマ」

「今は何者でもないけれど」を披露した武藤翔役の有澤彰太郎さん

『民王』は2010年に刊行された政治コメディ小説。現職総理大臣の武藤泰山と、その息子で大学生の翔の心と体が突然入れ替わり、社会・政治への皮肉や風刺を交えながら巻き起こる混乱を描きます。2015年にテレビ朝日系でドラマ化、2024年には「民王R」が放送されており、今回が初の舞台化となります。

池井戸潤『民王』(文春文庫)

 演出を担当する永井誠さんは、東宝演目での舞台演出家デビューです。「池井戸先生も舞台化されるのが初めてということでデビュー。角野さんもミュージカルに楽曲を作るというのも初めて、デビュー。このデビューチームで全く新しいミュージカルを作っていきたい」と、会見冒頭で述べました。 

豪華キャストと実力派クリエイティブ陣が集結!

 この日の会見に臨んだ豪華主要キャストは以下の9名。

武藤翔役:有澤樟太郎
武藤泰山役:別所哲也
村野エリカ役:豊原江理佳
南真衣役:林瑠奈(乃木坂46)
貝原茂平役:山崎大輝
新田理役:上川一哉
蔵本志郎役:福田転球
武藤綾役:一路真輝
城山和彦役:竹中直人

 クリエイティブ陣では、脚本を映画『シャイロックの子供たち』で第47回日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞したツバキミチオさんが担当。音楽はピアニスト・作曲家の角野隼斗さんが手がけます。角野さんはYouTubeで「Cateen(かてぃん)」名義で活動し、2025年11月にはKアリーナ横浜での公演で「屋内のソロピアノリサイタルで販売されたチケットの最多枚数」としてギネス世界記録を達成しており、ミュージカルへの楽曲提供は、今回が初となります。

「勝ったな、と確信した」――稽古への手応えを語る

 会見では、すでに稽古が始まっていることが明かされ、各キャストからは稽古場での明るく笑いにあふれる様子も口々に語られました。
 
 総理大臣の息子、武藤翔を演じる有澤彰太郎さんは台本への印象について、「ミュージカルとしてどうやるの? と皆おっしゃっていましたけど、楽曲とともに脚本を見た時に、『あ、ミュージカル民王になっている』って思いました」と述べ、「これは勝ったなって、正直思いました。勝ちを確信してしまいました!」と、手ごたえを早くも確信しているようです。
 
 また翔の父であり、総理大臣・武藤泰山を演じる別所哲也さんも、「政治痛快コメディということで、ミュージカル界に新しいジャンルを切り開きたいと思っています。『民王』のミュージカルを観に来てくれた人全員を笑顔にしたい、自分の中の目標が叶うような気がして、それぐらいパワーを持った池井戸潤さんの作品です。もうすでに稽古始まっていますけれども、皆さん本当に目がキラキラされていて、僕自身も多分キラキラしているんだろうなと思いながら、もうこれ期待値ガンガン上げていきたいと思います」と語りました。

現職総理大臣・武藤翔を演じる別所哲也さんとその妻の綾を演じる一路真輝さん

 楽曲については、有澤さんは「今までにない曲調だけど、すごく耳馴染みも良くてキャッチーで。劇場を出られた時には口ずさんでくれているんじゃないかな」と評価。別所さんも「ポップで、アバンギャルドで、ファンキーで、ジャジーなのにクラシック。まさに角野さんにしかできないような世界観」と話します。

 大ベテランの一路真輝さんも「新作って、もしかしたら初めてかもしれないんですね。毎回毎回できてくる曲を聴いて、こんなに新しいものを作っていくワクワク感があるのがとっても久しぶり」と語る一方で、竹中直人さんは歌唱の難しさについて「音楽1だったんで、全然音取れないんですよ。一人だけずっと取り残されたような気持ちになって」と嘆きつつも、「命がけで歌を歌おうと思っています」と込みを語ってくれました。

与党の重鎮・城山和彦役として竹中直人さんの歌唱は本番でいかに……!?

 音楽を手掛ける角野さんは、コメントの中で「一筋縄ではいかないこの作品の、笑い、皮肉、感動、さまざまな表情が音楽の中で少しずつ立ち上がってきて、ワクワクは増していくばかりでした」と創作の経緯を明かし、原作者・池井戸潤さんも「角野隼斗さんら音楽界の俊英によって紡ぎ出された華やかな楽曲に彩られ、素晴らしい舞台になる予感しかありません」と、本番に向けて大きな期待を寄せました。

 全国3都市で行われるミュージカル『民王』の公演にぜひご注目ください!

【公演スケジュール】
● 2026年9月6日(日)~10月6日(火):東京・シアタークリエ
● 2026年10月11日(日)~13日(火):大阪・梅田芸術劇場 シアタードラマシティ
● 2026年10月17日(土)~19日(月):福岡・博多座

【チケット購入方法&公式ホームページ】
http://tohostage.com/tamiou/