書評

高望みしてないのに、結婚相手に出会えない理由

文: 西口 敦 (元戦略コンサルタント・現オーネット マーケティング部長)

『普通のダンナがなぜ見つからない?』 (西口敦 著)

 「結婚ですか? そうですね、そろそろしたいです。誰か、いい人いないですか?」

 「別に私、お相手にゼイタクなんか言わないんですよ。誰でもいいんです、『普通の人』だったら、誰でも」

 「でも、なかなかいないんですよね、そんな普通の人が……」

 周りでよく耳にする、女性の嘆きではないだろうか?

 私はいまは、結婚情報サービス業界大手のオーネットでマーケティングや広報の仕事をしている。でも、これまでのキャリアは、ぜんぜん違う畑を歩んできた。新卒では銀行へ。その後、外資のコンサルティング会社や、アメックスやUBSといった外資系企業で働いてきた。

 一見これまでのキャリアと全く関係がなさそうな婚活ビジネスだが、実は人間の心理と数字とがミックスした極めて奥が深い世界である。転職の挨拶メールを送ると、かつてのコンサルタント仲間たちは「おもしろそうな仕事に移りましたね!」とみな興味津々であった。

 実際、このビジネスに身をおくようになってわかったのは、「結婚」や「婚活」は元コンサルタントとしての付加価値が出せる“未開の地”だということである。

 独身の人たちの大多数は、自分自身の人生の一大事であるにもかかわらず、「結婚」ということについて真剣にじっくり考えていないことが多い。

 身近な範囲でちゃんと相談できる相手もいない。親になんか話すと、「そろそろ考えなさい」と説教されてウザいだけ。友人の中でもちゃんとゆっくり話せる相手は少ない。せいぜい、みんなで集まったときにガールズトークで盛り上がるくらいである。

 というのも、「恋愛」や「結婚」は、自分だけに特別なこと、パーソナルなもの、とみんな考えているから。しかし、実際に婚活セミナーなどの場で多くの方に接すると、実はその悩みや先入観は99%まで同じということがわかってくる。

 「普通の人でいいのに、周りにいない」


 「周りで独身なのは女子ばっかり。しかも、けっこうキレイで、気立ても良いコがなぜか残ってる」

 「男性が煮え切らない。草食男子ばっかりで、困る」

 こうした、「何となくおかしい」と独身の方たちが思っていることについて、丹念に数字やデータ、生の声を拾っていくことで、その理由が見えるようになる。

 たとえば、彼女らは、「35歳くらいまでには結婚したい」といったことも言う。でも、そこには具体的な行動プランもなければ、相手に対するイメージもない。ただ、「何となく」偶然の出会いが自分にも訪れるかもしれない、まあ、あと何年かあればそんなこともあるだろう、と深く考えてはいない。

 では、その偶然とは、「いったいどれくらいの確率の偶然なのか」を数字に落としてみないといけない(ちなみに、その確率は愕然とするほど低い数字である。ぜひ、本書を読んでみていただきたい)。

普通のダンナがなぜ見つからない?
西口 敦・著

定価:900円(税込) 発売日:2011年05月13日

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