- 2011.04.20
- 書評
高望みしてないのに、結婚相手に出会えない理由
文:西口 敦 (元戦略コンサルタント・現オーネット マーケティング部長)
『普通のダンナがなぜ見つからない?』 (西口敦 著)
ジャンル :
#趣味・実用
また、独身の方が良かれと思って頑張ってしている努力が、まるであさっての方向を向いていることが結構ある。
たとえば、いわゆる「自分磨き」。
聞こえはいいし、向上心のある女性にとっては満足感もある。しかし、中味を見ると婚活ではお勧めできないものが、実に多い。
代表的なものとして、ワインスクールを考えてみよう。
自立して稼ぎのある女性が、貴重な休日に寸暇を惜しんで通う。美味しいワインとそれに合う食材、食事、レストランに詳しくなる。お店の人との会話も弾む。
どうなるか。物理的に男性に会うヒマがなくなる。休日の予定表が埋まる。ハードルがあがる。相手に対しても、自分に対しても。
美味しい食事やワイン、レストランに詳しい女性を、自信を持ってエスコートできる独身男性は極めて少ない。
また、食事やワインにつきあってくれる同セグメント女性の友達は増える。まず間違いなく似たような境遇。愚痴も悪口も、お酒と美味しい食事があれば実に楽しい。ちっとも寂しくなんかない……。
このようにワインを学ぶことは、結婚からどんどん遠ざかる要因に事欠かないのである。
こうしたことは、女性だけを見ていてはわからない。男性側の反応を知り、オトコの本能を学ぶことで、両者のギャップが見えてくる。男と女は、こと恋愛や結婚については別の生き物だ、くらいに考えていないと見誤る。
一方で本書の後半では、独身女性にとって大変キビシイ世の中を認識したうえで、いったいどうすればいいのかも、しっかり語っている。
たとえば、男女の違いに着目すれば、いくつもの重要な行動のヒントが得られる。違いをちゃんと意識して行動にまで反映している人は多くない。だからこそ、使いこなせれば強い。「だから、オトコってかわいい」「だから、女性はいいよね」と思えれば、無敵である。
へんなプライドや先入観、世間体の縛りから容易に脱することができる人ほど、選択の幅が広がるし、チャンスを呼び込むことになる。
もちろん、本書のタイトル『普通のダンナがなぜ見つからない?』にも、立派な理由がある。いったいなぜだろうか? あくまで普通しか求めていないのに、実に不思議な現象である。
答えを知りたい方、ぜひ本書を書店にて手にとってみていただけると幸いである。
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