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- 2016.09.22
- インタビュー・対談
84歳でも元気ハツラツ!
爆笑エピソードで綴るテレビ黎明期、きらめくスターたちとの交流
「本の話」編集部
『崑ちゃん ボクの昭和青春譜』 (大村崑 著)
ジャンル :
#随筆・エッセイ
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――『番頭はんと丁稚どん』『とんま天狗』などで人気絶頂だった頃の裏話やオロナミンCのエピソードも初めて知ることばかりでした。
「昭和30年代前半は、まだVTRはありませんからぜんぶ生放送です。ピーク時でレギュラー11本という殺人的なスケジュールでしたね。ファンも生放送と知ってるからテレビ局を出るとものすごい数のファンに取り囲まれていました。でも、そんな人気絶頂の頃に、僕と芦屋雁之助と芦屋小雁が一緒に結婚式をあげたんですよ。3組の合同結婚式の様子は生放送で全国に流れました。3人同時に1週間番組を休んで新婚旅行にも行きました。もちろんそこでも取材攻めでした。
オロナミンCのCMは、最初出演を断っていたんですよ。僕は若い頃に片肺を切除していたから、ちっとも『元気ハツラツ』なんかじゃなかった。でも、何度も説得されて、最後は契約書の出演料の金額を見た家内が『やらせていただきます』と言っちゃったんだけどね(笑)」
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――崑ちゃん独自の若さの秘訣や健康法も紹介しています。
「長生きの秘訣は、正しい食事と“笑い”。森繁久彌さんが96歳まで生きたのはユーモアがあったからなんです。愛される年寄りを演じるお茶目さが、あの人を長生きさせたんですね。
でもね、僕は若い若いと言われて嬉しい一方でとても寂しいんです。だって、先輩や友達が次々といなくなるんですよ。こんなこと考えてもみなかった。『崑ちゃん』の本に登場する人のほとんどは、もうこの世にはいません。『そして誰もいなくなった』って、アガサ・クリスティやないんやから。それにしても、なんで僕ばかりみんなから寄ってたかって香典むしり取られなきゃならんのですかね(笑)。もう、かないまへんわ」