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- 2024.09.04
- ニュース
新宿東口と池袋で 「香君新聞」が? 上橋菜穂子の傑作ファンタジー、いま読みたいと街頭でも喜びの声
『香君』(上橋 菜穂子)1、2巻が9月4日に同時刊行
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#小説
『香君』待望の文庫化を記念して
2024年9月4日(水)の夕方、東京都内の新宿東口と池袋東口の駅前で「香君新聞」が配布された。「香君新聞」とは、作家・上橋菜穂子さんのファンタジー小説『香君』の文庫化を記念して作られた新聞で、オモテ・ウラ2面からなるカラー刷り。
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なかみは上橋さんのメッセージや、『香君』の世界が描かれた地図など、新たにこの物語に触れる人の手掛かりにもなる内容だ。
上橋菜穂子さんは、『精霊の守り人』『獣の奏者』『鹿の王』など数々の名作で知られる世界的作家で、2022年春に7年ぶりの新作として単行本『香君』上下巻が刊行された際には、「今年のベスト確定」「全人類に読んでほしい」「主人公たちがかっこ良すぎた」と中毒者が続出した。
文庫化を熱望する声も大きく、文春文庫では全4巻となること、そのうちの1、2巻は9月4日に同時刊行されることなどが発表された際には、待ち構えていたファンから歓声があがった。
◆感想やファンアートなど盛りだくさんの「香君新聞」
「香君新聞」には、単行本で本作を楽しんだ人たちがSNSにアップした感想やファンアートも掲載されている。
『香君』の編集担当は「読んでくれた方々の感想はもちろん、みなさんが自由に想像した登場人物たちの姿や表情がたくさんSNSにアップされていて、それが何より嬉しかった。新聞でもぜひ紹介したいと考えた」と話す。
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『香君』特設サイトでは、これから本作を読む方たちからの感想やファンアートも紹介していく予定だという。
「ぜひハッシュタグ #香君 を付けて Xにアップして頂けたら!」(編集担当)
◆書店店頭でも配布、PDF版も
街頭では受け取れなかった方に配慮し、以下の協力書店でも「香君新聞」の配布が予定されている。
ただし、部数には限りがあり、ご希望の方にはお早めの訪問をお薦めしたい。
協力書店は以下の通り(※各店在庫が無くなり次第配布終了)。
- 紀伊國屋書店 新宿本店
- ブックファースト 新宿店
- くまざわ書店 池袋店
- 三省堂書店 池袋本店
- ジュンク堂書店 池袋本店
- 東京旭屋書店 池袋店
- 三省堂書店 有楽町店
- SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS 本店
- 紀伊國屋書店 横浜店
また、PDF版も、9月5日(木)より『香君』特設サイトにて公開される。
◆あらゆる生き物への敬意と慈しみに満ちた物語。だから世界で愛される
本書の魅力はいったいどこにあるのか。誰にお薦めしたいのか?
福岡市科学館の館長で、本書を来場者に推薦しているという矢原徹一氏と、文芸評論家・三宅香帆さんの言葉をご紹介する。
◎小中学生に全力でおすすめ
福岡市科学館・矢原徹一館長
「本書は生態学の面白さがぎっしり詰まったファンタジー小説。主人公アイシャは香りをかぎ分ける異能の持ち主で、とくに植物が出す香りで、いわば植物の声を聴くことができます。虫に食われた植物が香りでSOS信号を出したり、生物学的な説明も正確かつ綿密。生態学の面白さとファンタジー小説のおもしろさが響き合ったとてつもなく面白い作品だと思う。科学館を訪れる子供たちにも全力でお薦めしています」
◎大人にこそ読んでほしい
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』著者・三宅香帆さん
「異世界のことを忘れてしまった大人にこそ、『香君』を読んでほしい。これは現実に生きる大人こそが読むべきファンタジー小説だから。この小説は、つい忘れそうになってしまう草の香りや虫の音や風の感覚や土を踏みしめる感触を、たしかに思い出させてくれます」
(エッセイ「わたしの愛する上橋菜穂子」より。全文はこちら )
◆『香君』あらすじ
人並外れた嗅覚を持ち、植物や昆虫の声を香りで聞く少女アイシャ。旧藩王の末裔ゆえ、命を狙われ、ウマール帝国へ行くことになる。遥か昔、神郷よりもたらされたというオアレ稲によって繁栄を極めるこの国には、香りで万象を知る〈香君〉という活神がいた。アイシャは、匿われた先で香君と出会い……。壮大な物語が今開幕!
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◆著者プロフィール
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上橋菜穂子(うえはし・なほこ)
1962年東京生まれ。文学博士。川村学園女子大学特任教授。 1989年『精霊の木』で作家デビュー。著書に『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、『獣の奏者』『鹿の王』『香君』など。2024年9月より『香君』文庫版の刊行が始まった。
野間児童文芸賞、本屋大賞、日本医療小説大賞など数多くの賞に輝き、2014年には国際アンデルセン賞作家賞を受賞。20年、マイケル・L・プリンツ賞オナー、日本文化人類学会賞を受賞。医学博士・津田篤太郎との共著『ほの暗い永久から出でて 生と死を巡る対話』もある。
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