書名(カナ) | シュウキョウヲマナベバケイエイガワカル |
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ページ数 | 256ページ |
判型・造本・装丁 | 新書判 |
初版奥付日 | 2024年07月20日 |
ISBN | 978-4-16-661462-2 |
Cコード | 0295 |
なぜ日本企業はイノベーションを起こせないのか?
宗教を理解すれば、ビジネスがより深く考えられる。
経営理論から読み解けば、宗教がわかりやすくなる。
変化が激しい時代だからこそ、ビジネスパースンにとって宗教を学ぶことが不可欠だ――。
博覧強記のジャーナリストと希代のの経営学者が初対談。
キリスト教やイスラム教から、トヨタやホンダ、イーロン・マスクまで。人や組織を動かす原理に迫る。
・歴史上最も成功した「組織」はキリスト教とイスラム教
・企業研修は、ミサや礼拝を見習うべし
・「お金のためじゃない」から資本主義社会で成功する
・イスラム教が「ティール組織」を作れる理由
・米大統領選をも左右する、アメリカ社会の根底にある宗教思想とは?
ビジネスパースンの課題は、宗教と経営理論で解決できます!
本書を手に取った方へ 入山章栄
宗教は経営であり、経営は宗教である
宗教は経済・社会のオペレーティング・システムになっている
池上さんとの対話だからこその成果
宗教×経営の「掛け算」を楽しむ
第一章 トヨタはカトリック、ホンダはプロテスタント ~強い企業と宗教の類似性はセンスメイキングにある~
解説 宗教と優れた企業経営は、本質が同じである 入山章栄
本書全体でカギとなる経営理論「センスメイキング理論」
◎本書で学ぶ経営理論(1):センスメイキング理論
リーダーが企業に腹落ちを浸透させるには
ソニー平井氏は、現代のマルティン・ルター
企業研修は、ミサや礼拝を見習うべし
文章や絵の力を最大限に活用すべし
あなたの会社はカトリック型か、プロテスタント型か
対談 池上彰×入山章栄
経営学は、人間と組織の学問
「腹落ち」こそが人を動かす
イスラム国の指導者が「カリフ」を名乗った理由
テスラやスペースXは「イーロン・マスク教」
「江副教」から脱したリクルート
創業者を信じているホンダ、トップダウンのトヨタ
ウクライナ戦争は子会社と孫会社の争い?
ローマ教皇の人選はマーケット戦略
プロテスタント型が生み出したホンダジェット
第二章 イノベーションのためには、宗教化が不可欠
解説 なぜ企業の宗教化がイノベーションを引き起こすのか
イノベーションの基本理論が「両利きの経営」
◎本書で学ぶ経営理論(2):知の探索・知の進化の理論(両利きの経営理論)
多くの企業が「知の深化」に偏りすぎている
トップの任期の短さが足かせに
◎本書で学ぶ経営理論(3):レッドクイーン理論
対談 池上彰×入山章栄
ホンダやソニーは「知の探索」をしていた
「知の探索」はコスパが悪い
二番煎じをやりたがるテレビ局の「編成官僚」
書店は「知の探索」にうってつけの場所
「創造性は移動距離に比例する」
これからの企業は「宗教化」する
若者を集める宗教的ベンチャー企業
第三章 どんなビジネスも最初は「カルト」
解説 カルト宗教の行末は、ベンチャー企業の進化論に学べる 入山章栄
チャーチ・セクト論
◎本書で学ぶ経営理論(4):エコロジーベースの進化理論
ベンチャー成功のカギは、正当性(レジティマシー)獲得にある
カルト・セクトの成長のカギも、正当性(レジティマシー)にある
対談 池上彰×入山章栄
キリスト教は「カルト」だった⁉
組織は誕生したときがいちばんイノベーティブ
創価学会の「座談会」は「QCサークル」
高度成長期にフィットした「現世利益」
過激派の政治的セクト、そして旧統一教会
デジタル技術が生む「新しい宗教」
第四章 パーパス経営の時代こそ、プロテスタントの倫理が求められる
解説 ビジネスの行動原理は、宗教というOSで決まっている 入山章栄
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
対談 池上彰✕入山章栄
人間の行動原理は宗教というOSで決まる
「お金のためじゃない」から成功する
今も生きているプロテスタンティズムの精神
キリスト教もイスラム教も利子は禁止⁉
産業革命で大ブレイクした背景
近江商人の「三方よし」はパーパス経営
儲からないフリをする日本人
「子ども銀行」運動が高度成長の原動力に
第五章 なぜイスラム教は「ティール組織」が作れるのか
解説 イスラム教こそ、次世代ビジネスの最強OSかもしれない 入山章栄
イスラム教を理解する上で重要な「ティール組織」
◎本書で学ぶ経営理論(5):ティール組織とシェアード・リーダーシップ
宗教の本質を理解する上で最重要な「常識の理論」
◎本書で学ぶ経営理論(6):社会学ベースの制度理論
常識は幻想であり、衝突を生む
対談 池上彰×入山章栄
『コーラン』は翻訳してはいけない
シーア派とスンニ派の違いとは
『コーラン』の「多義性」がもたらすもの
解釈をめぐって割れたソニー
戒律に厳格な国と緩やかな国
ユダヤ教徒との共通点も
『聖書』は物語、『コーラン』は理念
近代資本主義の一歩先を行く?
「イスラム金融」は利子を取れない
世界中で信者が増える理由
「すべてを神に委ねよ」という安心感
「常識の理論」でイスラムとの関係を考える
「ティール組織」と相性がいいイスラム教
ISはネットワーク型テロ組織
組織を動かす力は時代によって変化する
第六章 アメリカ経済の強さも矛盾も、その理解には宗教が不可欠
解説 宗教と経営の学びあいは、さらに続く 入山章栄
対談から得た学び
「企業経営はさらに宗教化すべし」
対談 池上彰×入山章栄
個人主義でリスクを恐れず短期志向
成功者は神に祝福されている
救済が保証されないから、さらに努力する
隣人愛の実践と「強欲資本主義」
信心深さの原点は「リバイバル(信仰復興)」
突然宗教に目覚めた「リボーン・クリスチャン」
「神の国」であるがゆえの傲慢さ
しがらみの強い組織で新しいものはできない
全国一律への嫌悪感
東海岸はチャーチ、西海岸はセクト
「反知性主義」が生まれる理由
「コロナは神からの罰だ」という福音派
モルモン教徒はなぜ成功する?
矛盾を抱えているからこそ強い
おわりに 池上彰
初出・参考文献
「私の仕事に意味はあるんだろうか?」「うちの会社はなぜダメなんだろう?」……そんなモヤモヤ感を一挙に吹っ飛ばす快作をお届けします。気鋭の経営学者・入山章栄さん(早稲田大学ビジネススクール准教授)と、博覧強記のジャーナリスト・池上彰さんの対話『宗教を学べば経営がわかる』です。なんかあやしくない?と侮るなかれ。宗教も経営も、根底にあるものは「人」「組織」であることには変わりありません。そして「共通の理想に向けて、みんなで協力しあう」という行動原理は本質的に同じです。とりわけ変化が激しく不確実性が高い今の時代、経営者や従業員が「ともに信じるべき目的・理念」がなくては、時代の荒波を生き残っていけるはずがありません。入山さんが強調するのは「センスメイキング」の重要性です。こなれた日本語にすると、「腹落ち」となるでしょうか。今回、入山さんが特別出演! みずから「腹落ち」の重要性を語ります。(聞き手:東郷雄多・文春新書編集部)
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